日産キックスは、日産では、実に10年ぶりのブランニューモデル(全くの新型車という意味)として鳴り物入りで導入された。キックスはコンパクトSUVであり、モーター駆動の「e-POWER」という組み合わせは、売れる要素を満たしている。この記事では、日産キックスの概要と詳細プラス、キックスにかかる年間の維持費について解説していきたい。
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日産キックスは、日本には約4年遅れの登場も、10年ぶりのブランニューモデル
日産キックスの日本仕様は「e-POWER」のみ
日産キックスは、日本には約4年遅れの登場も、10年ぶりのブランニューモデル
日産キックスは、すでに世界で発売されていて、約4年遅れで日本に投入されたコンパクトSUV。日産にはジュークという小型SUVがあり、デザインコンシャスなエクステリアなどのコンセプトは、世界のライバルにも影響を与えた。ただし、2019年内に生産を終え、販売も終了している(在庫があれば買える可能性はあるかもしれないが)。」
また、2代目の新型ジュークは欧州などにすでに投入されているが、より商品性が日本に合うキックスが新たに導入されたと考えていいだろう。
日産キックスは、マーチと同様に、タイからの逆輸入モデルではあるものの、同社のファンや販売店にとって待望の新型車であるのは間違いない。
日産キックスの日本仕様は「e-POWER」のみ
日産キックスの日本向けのパワートレーンは、日産の登録車を孤軍奮闘で支えてきた感のある100%電動駆動の「e-POWER」のみ。簡単にいうと、発電用エンジンで得た動力を、電気モーターで駆動させるシリーズハイブリッドの1種。なお、主要諸元表の「主要燃費向上対策」には、ハイブリッドシステムと記載されている。
あるいは、全域モーター駆動ではあるが、ガソリンを入れれば走り続けることができるため、レンジエクステンダーEVに近い存在ともいえるだろう。
先述したように、モーター駆動のみなので、乗り味はEVそのもので、ノートやセレナの販売を底支えしてきた。「e-POWER」は踏んでもエンジンが駆動を担うことはない。つまり、走行フィールは当然EVそのものだ(発電用エンジンの音や振動はするが)。
さて、日産キックスに搭載されるe-POWERは最大出力を20%向上させ、中高速域の加速フィールを向上させたとしている。
日産キックスのパワートレーンは以下のようになる。
最高出力:95kW(129PS)/4000-8992rpm
最大トルクは260Nm/500-3008rpm
日産ノート e-POWER(FF)は、最高出力、80kW(109PS)最大トルク、254Nmなので、ノートe-POWER(FF)より15kW、6Nm向上している。
なお、日産のミニバンの中心モデルである日産セレナの車両重量は、1740〜1780kgで、最高出力100kW(136PS)、最大トルク320Nmとなっている。
日産キックスの車両重量は1350kgで、ノートe-POWERは1190〜1310kgだからキックスの方が重いものの、出力とトルクの向上は重さを補うには十分なはずだ。
動力性能の面でもノートe-POWERからアップデートされ、ミリ波レーダーが加わり、精度が向上した「プロパイロット」の標準化や衝突被害軽減ブレーキ、SOSコールの搭載など、新型車にふさわしい先進安全装備も完備されている。