前回は、トレーニングにまつわる誤解を紐解いたうえで、トレーニングの極意を桑原先生から教えていただきました。
では、影響力の大きい食事には、どのように気をつければよいのでしょうか。
以前、ベーシックとなる「栄養の充足度とPFCバランスの重要性」を紹介しました。栄養不足も栄養過多も見直す必要があり、1日トータルだけでなく、3食それぞれのバランスをきちんと見ることが大切です。
筋肥大と血中アミノ酸濃度の関係
加えて、血中アミノ酸濃度を高く維持することが大切です。例えば、血中のグルコース濃度を指す「血糖値」は、下がってくると、肝臓のグリコーゲンから糖が分泌され、調整することができます。ところが、アミノ酸は体に蓄えられない栄養素なので、外から入れないと維持できません。また、血糖値は下がってくるとおなかが空くのですが、アミノ酸濃度は下がってもお知らせが来ません。つまり、自らの意思で補給しないと、濃度が上がらないのです。こうした難点はありますが、いずれにしても、血中アミノ酸濃度を高くすると筋肥大が起こりやすくなります。