本当に第3次世界大戦が起こりえるのだろうか?
私は最近、時々見かけるこの手の報道や主張に大きな疑問を持っています。私がスウェーデン、フィンランドがNATO加盟を目指すという報道に対してもしっくりこないと申し上げました。世界はロシアによるウクライナ侵攻をみて戦争はいつ何処でも吹っ掛けられるという恐怖心を煽りました。しかし、皆様もよくご存じの通り、ロシアはロシアなりのウクライナ侵攻の理由があったわけです。それは正当化などされませんが、長年引きづってきた事情がそこにあります。そしてロシアは他の国に手を出すような蛮行はしないでしょう。理由は戦力も体力もないだけではなく、それをするそもそもの理由がないからです。
戦争というのは相当の理由と経緯が必要です。いま、日本を戦争のターゲットにするほど険悪な関係を持っている国はあるのでしょうか?厳しい関係の国はあっても、あるいは外交上のいざこざはあったとしても戦争の引き金になる状態にはないとみています。台湾有事を念頭に軍事費の増額がテーブルに上がっています。しかし仮に台湾有事があった場合、私は今やっているようなドンパチ戦争はないとみています。もっと頭脳戦か洗脳戦で台湾に的を絞り込み、日本には一歩も踏み込まないとみています。なぜなら中国は台湾と協力関係を作らねばいけないからです。中国は台湾を敵にするのではなく、取り込みたいのです。
日経ビジネスにANAの元会長 大橋洋治氏が氏の幼少時代のつらい思い出をベースに「西側諸国のロシアに対する制裁一辺倒の姿勢には少し違和感も覚える。制裁には制裁で対抗されるだけ。戦禍を一刻も早く止めるには、異なるアプローチでロシアを説得する、という考え方もあっていいはずだ」とと述べています。本件は様々な考え方があります。虎ノ門ニュースを見ると一部のコメンテーターは聞くに堪えないほど煽りに煽っています。しかし我々はもう少し冷静になる必要あると思います。そして安易にアメリカの言うなりになる岸田首相への懸念の声も最近、ぽつぽつ上がってきていることは変化の兆しでもありそうです。
後記
先週末に今年初のハイキングに行ったのですが、山は完全に雪に覆われた状態でした。足元を雪用の装備にしていかなかったのもあり、登りづらく、息が上がり、苦しい登山となりました。それでもシーズン初のまともな山登りで頂上からの360度の眺望は全てを忘れさせてくれるものでした。カラダが動くって当たり前だけど幸せだよな、と思った瞬間です。私は健康第一どころか今は筋力と持久力増進を第一義にしています。すると何故か気力も精神力も充実してくるんですね。心身のバランスを維持するのは私のような年齢だからこそより考えるべきなのでしょう。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2022年5月28日の記事より転載させていただきました。
文・岡本 裕明/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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