「フリーランスになること」自体は誰でも簡単にできます。しかし、肝心の仕事がないと、生きていくのは難しいですよね。
- 「仕事がなくなっちゃった!」
- 「仕事がなくなりそう……」
そんな思いはしたくないですが、フリーランスなら誰もがこうした状況に陥るリスクがあるのです。万一、仕事がなくなってしまったときは「なぜ自分は仕事がない(なくなった)のか」をしっかり分析する必要があります。
今回の記事では、新卒でフリーランスとして独立し、「死ぬほど仕事がない」時期も過ごした筆者が、仕事がないフリーランスに共通する特徴と、仕事を得るための方法について考えてみます。
目次
フリーランスの仕事がなくなる4つの理由
仕事がないフリーランスの4つの特徴
フリーランスの仕事がなくなる4つの理由
理由1. 仕事を紹介してもらえない
フリーランスは、自分から営業するだけではありません。友人・知人から仕事を紹介してもらうことも案件を獲得する方法のひとつ。そのため、他人からの紹介が途絶えると、安定して仕事を得ることが難しくなります。
ひたすら営業し続けるのは精神的にキツいものがありますし、営業の成果が上がらなくなった瞬間に、仕事がなくなってしまうからです。
理由2. 長期間働けなくなってしまった
病気やケガ、妊娠出産などにより、長期間働けない時期ができてしまうと仕事がなくなりやすいです。もちろん、必ずしも仕事がもらえなくなるわけではありませんが、自分が休んでいる間に、ほかの優秀なフリーランスと契約しているケースがあるからです。
また、地味に痛いのが、休んでいる間にクライアントの担当者が変わっている場合。ひとりの担当者としかやり取りをしていなかった場合、クライアントの連絡先が分からなくなってしまったり、今まで築いた関係がリセットされてしまったりする危険性があります。
理由3. スキルが特定の会社でしか通用しない
フリーランスのなかには、特定の1社と深く付き合い、収入源をその会社に依存するケースがあります。しかし収入源を特定の1社に依存していた場合、その契約が何かしらの理由で終了すると、一気に仕事と収入がなくなってしまう可能性があります。
それでも、自分のスキルが他社でも通用するものなら次の契約も探しやすいですが、その会社に特化したスキルの場合は仕事がなくなるでしょう。また、会社側の都合で「実績の公開を控えてほしい」と言われる場合もあります。
1社に依存していたために、実績のアピールが難しくなるケースも考えられます。
理由4. クライアントの都合
フリーランスの世界は残酷です。実力・社会人スキル・単価感などには全く問題がなく、クライアントがあなたの働きぶりに大満足していたとしても、仕事が途切れない保証はどこにもありません。
- クライアントが倒産する
- クライアントの事業再編により、事業がなくなる
- クライアントの予算が消え、発注が不可能になる
などのように、クライアント都合による契約打ち切りが起こり得るからです。
仕事がないフリーランスの4つの特徴
フリーランスの仕事がなくなる原因を見てきましたが、フリーランスのなかには仕事が途絶えず、常に安定している人もいます。そんな人と、仕事がなくなるフリーランスの違いは何でしょうか。
ここでは、筆者の経験から考える、仕事がないフリーランスに共通しがちな4つの特徴を見ていきます。
特徴1. 実績が足りない
駆け出しフリーランスに仕事がない一番の原因は、実績不足でしょう。
フリーランスに依頼するクライアントは、フリーランスに「成果」を求めます。そのため、フリーランスが期待に応えられるかどうかは、過去の実績から判断するケースがほとんど。実績のないフリーランスは信頼できないと判断されやすく、なかなか仕事は取れません。
一方、ある程度経験を積んだフリーランスでも、実績の壁にぶつかることはあります。
筆者の経験でいえば、クラウドソーシングの実績しかない段階で、大手出版社などのライター募集に応募しても、ほとんど引っかかりませんでした。大手出版社の案件とクラウドソーシングの案件では、求められる仕事がまったく違うため、経験が「実績」と判断されなかったのです。
このように、たとえある分野での実績があっても「その実績がやりたい仕事につながるか」は別問題なのです。
特徴2. 営業が上手くない/そもそも営業をしていない
仕事を獲得しようと思った時点で、多くのフリーランスは営業を考えるでしょう。しかし、ただ営業メールを送りつければいいわけではもちろんなく、営業はある程度戦略的におこなう必要があります。たとえ能力があっても、営業が下手だと仕事がなくなることも……。
よくある営業の失敗例は、以下のようなパターンが想定されます。
- クライアント(サービス)への愛や、働く意欲だけをひたすら伝えている
- クライアント(サービス)のことをしっかり理解できていない
- 「コピペ感」が伝わってしまっている
- 過去の実績を盛り込んでいない
もちろん、フリーランスのなかには人づてで大きな仕事をいくつも獲得し、「営業はしたことがない」と豪語する人もいます。しかし、一般的なフリーランスが「そういう例があるから」と営業を怠ると、仕事がなくなってしまうでしょう。
依頼された仕事を自分から断るような状況になっていない場合、営業はするべきです。
特徴3. スキルが足りない
実績を積み、適切な営業ができれば、仕事の獲得まではできるケースが多いです。しかしフリーランスにとって、仕事の獲得はあくまでスタートラインに立ったに過ぎません。そこから与えられた仕事をこなし、成果を出して信頼を得ていく必要があります。
仕事を任されても、スキルが不足していたり、いい成果を挙げられない場合、再度の依頼は来ないでしょう。
実際に筆者も、営業が上手ですぐ新規案件を獲得できるものの、スキル不足でクライアントと継続的な関係を築けないフリーランスの話をたびたび聞きます。この場合、新規案件が取れなくなった途端に仕事がなくなってし まう恐れがあるでしょう。
特徴4. 社会人スキルに問題がある
フリーランスは確かに実力主義ですが、実力だけがあればいいわけではありません。たとえスキルが十分にあっても、
- 礼儀やマナーを守れない
- 納期やルール無視を連発する
- 業務上知り得た情報などをSNSなどで公開してしまう
などの行動を繰り返していると、実力とは関係ない部分で仕事を失う可能性もあります。