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さまざまな種類のブレーキローター
穴やスリットが刻まれたローターほど良いものか?

さまざまな種類のブレーキローター

ベンチレーテッドディスク

なぜ高性能車のブレーキディスクには穴やスリットがあるのか?
(画像=『CarMe』より引用)

乗用車のフロントブレーキに多いのが、ベンチレーテッドデイスクです。

単純な1枚モノのディスクローターでは排熱が不十分な場合に、2枚のローターを隙間をあけて重ね、その隙間に多数のフィンを設けることで強度を保ちながら空気を通し、冷却するタイプのブレーキローターです。

軽自動車やコンパクトカーでもターボ車など車重に対してパワーがあり、速度が出るとともにブレーキング時の負担が大きい車に採用されます。

ベンチレーテッドディスクに対して、1枚モノのローターは、ソリッドディスクと呼ばれます。

スリットローター

なぜ高性能車のブレーキディスクには穴やスリットがあるのか?
(画像=『CarMe』より引用)

ディスクローター表面に放射状(斜め)に溝を掘ったもので、ベンチレーテッドディスクに多いです。スポーツカーに純正採用されることがあるほか、スポーツ走行を行う車のチューニングパーツとして選ばれることもよくあります。

溝により摩擦力を増やし、さらにブレーキパッドの表面を削っていくので、パッドの表面が熱で炭化する前に常にフレッシュな状態を保ち、排熱にもなるメリットがある反面、ブレーキダストが大量に出てホイールを汚したり、パッドの寿命が短くなるというデメリットもあります。

ブレーキダストのホイールの汚れも、鉄分を含んでいるので、ほうっておくとアルミホイールも表面が錆びたりするので注意しましょう。

ドリルドローター

なぜ高性能車のブレーキディスクには穴やスリットがあるのか?
(画像=『CarMe』より引用)

ディスク面に、多数の穴を開けてスリットローターよりも高い放熱効果を狙ったもので、スリット付きドリルドローターだとパッド研削効果でさらに効果は高くなります。

ただし、穴を多数開けているため消耗時にクラック(ひび割れ)などが入りやすいことが欠点で、放っておくとそのうち割れてしまうので、マメに点検してクラックを見つけたらすぐ交換が原則です。

余談ですが、純正採用していたR32スカイラインGT-Rでも、同様のブレーキトラブルが発生していましたよ。

穴やスリットが刻まれたローターほど良いものか?

紹介したように、スリットローターやドリルドローターは、一般的なソリッドディスクやベンチレーテッドディスクに比べて極めて高い耐熱性能や制動性能を持っており、高性能車やチューニングカーでは当たり前のように使われています。

とはいえ、ブレーキの耐久性といった点や、ホイールの汚れといった面では、純正ブレーキのほうが優れている場合もあります。チューニングは、車種や用途、他のチューニングとトータルで考えないといけません。

どれが正解ということはありませんから、ご自身の愛車に合わせたブレーキの組み合わせを選びましょう。

提供元・CarMe

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