恋愛でもビジネス思考は極めて有効に機能する
私は恋愛にこそ、ビジネス思考を取り入れるべきと考えています。恋愛に気持ちのすれ違いはつきものです。男性は燃え上がっているのに、女性はそこまで…という状況はよく見られます。そんな時、嫌われてしまう男性は、自分本位に燃え上がった気持ちをそのまま表現しようとします。でも、受け取る女性側は気持ちが高まっていませんから、押し付けられる気持ちを迷惑に感じてしまうことでしょう。
そんな時、ビジネス思考を持っていれば恋愛も攻略することができます。私は現在の奥さんに振り向いてもらうまで、一年以上時間がかかったものですが、その一年間は自分の熱い気持ちを無理に押し付けることは一切しませんでした。相手が好きなことを理解し、価値観を理解し、徹底的に相手が求めるものを提供し続けました。
奥さんは肉(牛・豚・鳥)を食べない人なので、最初はシーフードのお店ばかりいっていたのですが、その内奥さんが「自分に合わせてもらってばかりで申し訳ない」というので、食事をホテルビュッフェにしました。これなら、各々好きなものが食べられますから、お互いに気を使うことが一切ありません。この提案に彼女は非常に気が楽になったといいます。
人は自分を理解してくれる人を好きになります。私は奥さんを理解するために、まずは徹底して相手を理解するために話を聞く側にまわるようにしました。相手の好みや価値観が分かれば、後は喜んでもらうことを提供していくだけです。
こうしたことを一年以上続けたことで、まったく恋愛感情を持ってもらえなかった彼女にも振り向いてもらうことができたのです。その根底には、徹底した価値提供を目的とした、ビジネス思考です。
大人の振る舞いというのは、ビジネス思考に裏打ちされた行動
「大人の振る舞い」とはなんでしょうか?余裕がある、マナーを遵守し、振る舞いがエレガントである、一緒にいて気持ちが楽である、など様々あげられるでしょう。
しかし、こうしたあらゆる振る舞いもビジネス思考に裏打ちされています。余裕があるのは、相手を理解しているが所以です。相手が何者か?どんな価値観を持っているのか?そうしたことを理解しようと務めることで、相手との距離感やボーダーラインが見えますから、気持ちに余裕が生まれます。相手に嫌な気持ちにさせないためにマナーを理解して経験を積むからこそ、エレガントな振る舞いになるわけです。相手に価値観を押し付けがないからこそ、一緒にいて気持ちが楽になるのではないでしょうか。つまりは、すべては「価値提供」というビジネス思考への道に通ずるということなのです。
子供の時から変わらない、という人にこそビジネス思考を持つことを検討してもらいたいと思っています。ビジネス思考を持てば世の中のあらゆる物が手に入ります。経済的な金銭はもちろん、人間関係も円滑になり、恋愛も親子関係も自己実現もその全てが手に入るでしょう。私が日々、生活をしていてもっとも大事にしている「ビジネス思考」。この有用性をおすそ分けできればと考えています。
文・黒坂 岳央/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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