なぜ青く見えるの?

我々が感知する色には「色素による発色」と「構造色」の2種類があります。

後者は実際になにかの色の色素が存在するのではなく、物体表面の微細な構造によって光の中のそれぞれの色(いわゆる七色の光)が互いに干渉しあうことによって現れるものです。シャボン玉や水面の油膜、CDの裏面が七色に輝いて見えるのは、この構造色によるものです。

青い魚は本当は青くないとは? 意外と不思議な魚の色素の話
(画像=青い魚は本当は青くないとは? 意外と不思議な魚の色素の話海の中で「青」は保護色となる(提供:PhotoAC)、『TSURINEWS』より 引用)

「青い魚」の多くは、体表面が「虹色素胞」という細胞で覆われており、そこにはグアニンという光をよく反射する物質の結晶が層状に並んでいます。この虹色素胞は光を散乱させる能力が高く、中でも波長の短い青や紫の光が特に強く散乱されます。その結果魚の体表で反射した青系統の光が我々の目に入ってくることで、実際の色にかかわらず我々には青く感じるのです。

青い魚は、水中に届く光を体表で散乱させることで、敵に見つかりにくくしていると考えられています。いわば青い魚の青色は「迷彩」のような役割を果たしているのです。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

提供元・TSURINEWS

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