いざ株式投資を始めようと証券会社のサイトにアクセスすると、必ず遭遇するのが馴染みのない専門用語の数々。そんな状況でも、これだけ知っていれば株式投資がイメージできるようになる基本用語10選を紹介する。

「現物取引(げんぶつとりひき)」 株式投資の基本

株式は通常、投資家と証券会社の間で、市場の時価で計算した売買代金(銘柄の時価×株数)を受け渡して取り引きされる。投資家の持っている資金の範囲内で売買されるこうした株式の取り引きを「現物取引」と呼ぶ。

同じ株式でも、保有する資金を超えた金額の取り引きや、証券会社から株式を借りて売却する取り引きは「信用取引」と呼ばれ「現物取引」とは区別されている。

日本の現物取引では、売買注文が成立した日を含めて4営業日目が受渡日(決済日)となる。

「約定(やくじょう)」 株式売買などの取引が成立すること

株式も含め注文が執行された売買が成立することを「約定」という。株式売買では、買いたい投資家と売りたい投資家の価格や株数が合致してはじめて約定する。売買注文の条件が合わなければ約定までに時間がかかることもある。

取引所などのルールに基づいて「時間優先の原則」が適用され、注文した価格と同じ値段が付いていても、より早く注文した投資家の注文が先に約定するケースもある。

「指値注文(さしねちゅうもん)」 希望価格で注文すること

株式の売買にあたって、希望する価格を指定して発注することを「指値注文」と呼ぶ。例えば、1株1000円で100株の買い注文を出す場合、1000円以下で100株の売り注文が出れば約定できるので、900円で購入できることもある。逆に、1株1010円で100株の売り注文を出すと、指定した値段以上の買い注文が出れば成立するので、1030円で売却できることもある。

「成行注文(なりゆきちゅうもん)」 早く確実に売買注文を約定させる方法

「成行注文」とは、株式売買の際に値段を指定しないで注文することを指す。成行注文は指値注文より優先されるので、約定しやすい。

成行で売り注文を出すと、その時点で一番高い買い注文を出していた人と取り引きが成立する。成行で買い注文を出した場合は、一番安い売り注文と取り引きが成立する。

現物を成行注文する際には、「値幅制限(後述)の上限価格×株数+手数料」分の買付余力(買付可能な金額の上限)が証券総合口座の残高にないと執行できないので注意すること。

「気配値(けはいね)」 注文価格の見当をつける指標

「気配値」とは、株式の取り引きにおいて、買い方と売り方がそれぞれ買いたい・売りたい値段(指値)のこと。「買い気配値」は買い注文で一番高い値段を指し、「売り気配値」は売り注文で一番安い値段を指す。買い注文だけで売り注文が出ていない場合は「買い気配」、売り注文だけで買い注文が出ていない場合は「売り気配」(別名「ヤリ気配」)と呼ばれる。

売り方と買い方の注文株数と気配値による注文状況が並んだものが「板」であり、この情報を見ると、売れそう、または買えそうな値段の見当を付けやすい。板は証券会社の投資情報ツールで確認できる。

「呼び値(よびね)」 株式売買の注文をする際に刻み幅に注意

「呼び値」とは、株式を売買する際の価格の刻み幅のこと。各銘柄の株価や市場によって呼び値は違う。東京証券取引所のTOPIX100構成銘柄の国内株式では、株価1000円以下で呼び値の刻み幅は0.1円、1000円超3000円以下で0.5円、それ以上の株価だと1円、5円、5000円、1万円単位のように決められている。TOPIX100構成銘柄以外の国内株式でも、株価によって呼び値の刻み幅は異なる。例えば、3000円以下では1円単位、3000円超5000円以下で5円単位などと定められている。

「値幅制限(ねはばせいげん)」 範囲内で指値を決定

「値幅制限」とは、株式取引において1日で変動できる株価の上限から下限の幅のこと。株価の極端な高騰や暴落による大幅な損失から投資家を守るために設けられている。

値幅制限は、前日の終値を基準に価格水準ごとに一定の範囲内に設定される。株価が上限まで上がるとストップ高、下限まで下がるとストップ安と呼ばれる。

「利食い(りぐい)」 確実に利益を確保する投資スタイル

「利食い」とは、保有する株式が購入時より値上がりして含み益が出ている時点で売却することを意味する。

価格下落後に株価が上がって利益が出ているうちに次の株価下落を見越して売却する場合や、もっと利益が出る可能性があっても利益を確保するために売却する場合などに使われる表現。利食いの状態で売ると「利食い売り」と呼ばれる。

投資の格言「利食い千両/利食い千人力」は、もっと上がってから売ろうと欲張らず、利益が出たら売ってしまうほうが結果的に利益を確実に確保できるという戒めを表したもの。

「損切り(そんぎり)」 損失を確定して被害を最小限にする

株価が下落して、含み損を抱えた状態で売却し、損失を確定することを「損切り」と言う。「ロスカット」「処分売り」などとも呼ばれる。それ以上損失が拡大するのを防ぐ目的がある。株価が下落し、反転する見込みがないような場合に、損切りは有効だと考えられる。

同じように株価が下落して損失が出ていても、売却せずにその後の株価の回復を待って株式を保有し続けることを「塩漬け」と呼ぶ。

「IPO(アイピーオー)」 最初の公開の売り物の略

「IPO」とはInitial Public Offeringの略語であり、「新規公開株式」のことを指す。未上場株式を証券取引所に上場し、株主数を増やして、株式市場での売買を可能にすること。IPOでは、新たに株式を発行して公募する「公募増資」と、それまで株主に保有されていた株式を株式市場で売却する「売出し」が行われる。

株式を公開すると、株式市場から資金調達できるようになり、会社の知名度が上がって優秀な人材を確保しやすくなる。その反面、上場企業として、投資家保護の観点から、定期的な企業情報の開示(ディスクロージャー)が義務付けられる。

IPO銘柄は上場時に株価が上昇することが多く、取得した新規公開株式の売却で大幅なキャピタルゲインを期待する投資家からの人気が高い。

文・近藤真理(フリーライター)

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