カヤックは小回りのよさが人気の船舶です。しかし手こぎが必要で体力に自信のない方はネックになる場合もあるようです。今回はそんなカヤックに後付けで船外機を取り付けることは可能なのか?必要な馬力による免許の決まりは?といった後付け船外機の疑問を解説します。
目次
市販のカヤックに船外機を取り付けられるか
エンジン付き船舶の法律やルールについて
市販のカヤックに船外機を取り付けられるか
カヤックも船外機を付ければ2馬力ボートと同じ
釣り用のフィッシングボートとして2馬力ボートを所持している人もいらっしゃいますね。小回りがきき免許の不要なボートとして釣りには重宝するからです。
昨今この釣り用のボートとして2馬力ボートではなく、フィッシングカヤックに船外機を付けて無免許でも乗れるように改造をしたいという人が増えています。船外機を取り外せば手漕ぎで、エンジンを取り付ければエンジン駆動の船に早変わりする手軽さがうけているためです。
実際にカヤックにエンジンを付けている人もいる
フィッシングボートのベースとしてカヤックを選ぶことはできるのでしょうか。答えは「できます!」。実際にコンパクトなカヤックに船外機を取り付けて手漕ぎ式よりも、より気軽に楽に移動できるモーター付きボートとしてカヤックで釣りをする人も増えてきているのが実情です。
今回はそんな無免許で乗れる船外機付きのカヤックの法律的な問題や、エンジン付き船舶の走行ルールの確認・実際に改造したカヤックなどをご紹介します。
エンジン付き船舶の法律やルールについて
船の免許や船舶検査への疑問をクリアにしよう
カヤックに船外機が取り付けられるとすると、次に気になるのは免許なしで乗れるのか?免許の要不要の線引きと船にも車検のような検査があるのかというところではないでしょうか。
ここではそれらの疑問にお答えするとともに、もう一度確認したい海で船に乗る際の基本のルールの中から、船外機付きのカヤックに対する守るべき義務について解説いたします。
2馬力越えのエンジン付きの船舶は検査が必要
カヤックという小型の船に取り付けるのにはバランスが悪すぎますが、3馬力以上のエンジンを搭載していたり、2馬力+エレキモーターを搭載している小型の船は車の車検と同じく船の検査にパスしないと走行することができません。
カヤックに大型のエンジンを積みたい方は気をつけてください。なお船の検査について詳しいことを知りたい方は、日本小型船舶検査機構のサイトをご確認ください。
エンジン付き小型船舶の免許の要不要について
カヤックには1馬力か2馬力程度の船外機が適しています。あまりパワーがある大きなエンジンを搭載してしまうとカヤックが軽くてまともに走行できないからです。この場合はエレキモーターを取り付けない限り、上記検査もまたエンジン付き船舶用の免許も必要ありません。
サイズと船舶免許の関係性について
船舶免許には船のサイズも影響します。無免許で乗れる船のサイズは全長3m未満かつ1.5Kwまでのエンジンサイズに限られています。この全長サイズとはそのカヤックが登録されている長さのことで、具体的には取ってなどの付属引くを除く長さX0.9です。
免許不要な船外機付きカヤックも船のルールは守る義務がある
海の上は右側を意識する
免許や検査などだけでなく、船外機付きの小型の船を所持して釣りなどに使う場合は船の走行ルールを守る義務があります。これを知らないと大事故ともなりますので、十分注意してください。
基本的に船は車とは違い右側通行・右側の船優先となります。正面から船が来たら右に少し避けてお互い相手が左側になるような進路を取るようにしてください。
夜間の走行はライト点灯が義務
夜間の釣りなどで船外機付きのカヤックを利用する時には、必ずカヤックに明かりを付けるようにしてください。無灯火での夜間の船の走行は法律で禁止されています。
この照明も免許が不要な2馬力以下のエンジン付き小型船舶であれば特に決まりはありません。キャンプ用のランタンなどを、自分や荷物の影にならないような場所に吊るして対応してください。
釣りに関する船のルール
大型の船が行き来する航路上での釣りは、地域を限定する形ではありますが法律で禁止されています。日本では東京湾・伊勢湾・瀬戸内海がこの法律の適用地域です。これらの場所ではフィッシングボートの使用は、船外機のありなしに関わらず、どのような場合においてもしないでください。