骨盤、つまり腰周りは「月(にくづき)」の「要」という字の通り、人間の体の中心となる部分。全身のバランスを取る重要な役割をしています。骨盤のコンディションが悪くなると、肩コリや腰痛、冷え、便秘などさまざまな不調が表れてきます。
ぽっこりお腹も、骨盤の歪みも大きな原因。骨盤が開いて空間ができると、内蔵が下に落ち、臓器が不自然に圧迫されて正常に機能しにくくなってしまうのです。そうなると新陳代謝が悪くなったり、リンパの流れやホルモンバランスが乱れるなど、症状も深刻化。骨盤の状態一つで、こんなにも体のあちこちに影響があるんです。
今回は、骨盤周りの筋肉を緩めるストレッチをご紹介します。
教えてくれたのは・・・生尾美作子(いくお みさこ)
大阪府出身。
1995年に宝塚音楽学校へ入学し、1997年には宝塚歌劇団星組に入団。男役・拓麻早希としてドイツ・ベルリン公演や、日中邦交正常化30周年中国公演など、出演は1000公演を超える。
2002年に退団し、マッスルミュージカルや劇団新幹線の舞台、テレビなどで活躍。
2005年からは女性専用フィットネス 「ButterflyLife」を立ち上げ、東京・目白椿の坂スタジオでダンス講師も担当している。
「骨盤が歪む」とは?
骨盤の歪みというのは、骨そのものがズレるのではなく、骨をひっぱる筋肉のバランスが崩れることで起こります。例えば、同じ姿勢を長時間続けたり、足を組むクセがあるなど、左右に同じ負荷がかからないことで骨盤周りの筋肉もアンバランスになってしまうというワケ。
骨盤の歪みを解消するには?
これを修正するためには、「緩める→締める」の手順で骨盤周りの筋肉をリセットすることが大切。
この「緩める」が重要なポイントで、固まってしまった筋肉をほぐすことで、骨盤が正常な位置へと修復するのです。筋肉がほぐれたら、今度はしっかり締めて整えること。骨盤が正しい状態になれば、ぽっこりお腹も解消され、美しいくびれも夢ではありません。
女性の体は、妊娠・出産に備えて骨盤の可動域が男性よりも広くなっています。その分、不安定にもなりやすいので、無理なく続けられるストレッチで、骨盤のコンディションに気を使ってあげましょう。
「緩める」ストレッチ
骨盤周りの固まった筋肉をほぐす
まずは全身の筋肉に緩急をつけることで、体をウォーミングアップさせましょう。
体がリラックスしたら、徐々に腰周りの筋肉をほぐしていきます。
骨盤が動きやすくなったら、腰からおしり、ふくらはぎと、下半身をストレッチして、骨盤を整えていきます。
★ウォーミングアップ
頭の上で手を組み、深呼吸しながら全身を伸ばします。
息を吸いながら伸びたら3秒キープ。
ゆっくり息を吐きながら力を抜く。
これを3セット繰り返す。