日本の人口減少や長い経済不況の中で、中古マンション市場の先行きは決して楽観視できません。不動産の中には、「負動産化」の危機に瀕しているものもあります。家を買うということは、人生で何度もあることではないため、後々後悔のないよう見極める目を持つことが大切です。この記事では、「買ってはいけない中古マンションの特徴」について詳しく解説しています。ぜひ、中古マンション選びの参考にしてください。

目次
中古マンションは買ってはいけないの?
買ってはいけない中古マンションの条件

中古マンションは買ってはいけないの?

買ってはいけない中古マンションの条件は?失敗しないためのポイントを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

なぜ中古マンションを買ってはいけないと言われるのかその理由を見ていきましょう。まず、快適な空間を作るためには、リフォームやリノベーションが欠かせません。リフォームやリノベーションの部分は、年月が経てば経つほどこだわりが出てきます。

というのも、建物や設備は年数が経つにつれて劣化していくからです。中古マンションに住むためには必要な工程ですが、この費用を含めると、場合によっては新築の購入費用に近い費用がかかることもあります。

買ってはいけない中古マンションの条件は?失敗しないためのポイントを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

修繕積立金は、新築マンションよりも中古マンションの方が高いと言われています。日本のマンションの多くは「段階的増額積立方式」を採用しています。

これは、新築時にマンション購入を検討する人の資金的ハードルを下げるため、売主としては積立金をできるだけ低く設定したいからでしょう。その結果、修繕積立金は築年数が経過するにつれて値上がりしていくことになります。

つまり、ある程度の年数が経過した時点で購入される方にとっては、当初から価格が高く感じられることは否めません。さらに、設備や付帯設備などの目に見えない不具合や、将来の売却時のリスクなど、様々な場面で後から発見されることもあります。

買ってはいけない中古マンションの条件は?失敗しないためのポイントを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

鉄筋コンクリート造のマンションの寿命は一般的に100年以上と言われており、通常であれば築30年を超えても十分に住むことが可能です。

しかし、築30年を超えているということは、配管設備が耐用年数を迎えており、補修が必要な状態であるということです。このように、これからのシーンでは、中古マンション購入に伴う不具合やリスクがあることは否めません。

買ってはいけない中古マンションの条件

買ってはいけない中古マンションの条件は?失敗しないためのポイントを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

ここでは、買ってはいけないマンションとその理由について、詳しく解説していきます。中古マンション購入のご計画がある方はぜひチェックしてみてください。

買ってはいけない中古マンション①立地が悪い

都市部では、最寄り駅の利便性も重要なポイントになります。当然、暮らしやすさに直結しますが、資産価値の観点からは、最寄り駅が各駅しか止まらない物件や、駅から遠い物件はおすすめしません。

マンションの資産価値を維持する上で、立地は最も重要な要素です。実際、特急・急行が停車する駅と各駅停車しか停まらない駅では、平均坪単価に大きな差が出ます。

さらに、マンションから駅までの距離も非常に重要です。人気のターニングポイントは、駅から徒歩8分以内と言われています。8分以上の距離があると敬遠される傾向にあります。

買ってはいけない中古マンション②大規模修繕をしていない

買ってはいけない中古マンションの条件は?失敗しないためのポイントを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

中古マンションを選ぶ際、ポイントとなるのは「管理状態」だと言われています。特に「大規模修繕が計画的に実施されているか」は要チェックです。

国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」によると、12年に1回のペースで定期的に実施することが推奨されています。

しかし、残念ながらこのガイドラインには法的拘束力がなく、すべてのマンションで計画的な修繕が行われているわけではありません。過去の修繕履歴は「修繕履歴」で、今後の予定は「修繕計画」で確認することができます。

とはいえ、中には修繕履歴も修繕計画もないマンションもあります。まずは、修繕履歴と長期修繕計画があるかどうかを確認してみましょう。

買ってはいけない中古マンション③事務所使用も可能

買ってはいけない中古マンションの条件は?失敗しないためのポイントを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

事務所利用を認めているマンションは、そのマンションの居住者とは全く関係のない第三者がマンションに入るということです。住居として使用しているマンションに事務所用の部屋を設けることは、やはりセキュリティの面ではお勧めできません。

1階に店舗があるケースもあります。この場合、車や自転車の駐車トラブルにも注意が必要です。店舗や事務所への訪問のための無断駐車・無断駐輪が頻発し、迷惑な路上駐車が発生しますので、対策が必要です。

また、飲食店が入ることもあるため、臭いや煙、ゴミの処理などが気になるところです。アルコールが飲める飲食店では、夜間の風紀にも気を配る必要があります。そのようなマンションはできれば避けたいところです。

買ってはいけない中古マンション④マナーの悪い住人がいる

買ってはいけない中古マンションの条件は?失敗しないためのポイントを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

通常、管理人が共用部分の清掃を行い、清潔に保っているものです。しかし、共用部分が汚いということは、管理体制がずさんであるか、非常にマナーの悪い住人が多いということです。

例えば、小さなお子さんと一緒に住んでいる場合、そのような管理人や住人の下で生活するのは不安ではないでしょうか。

共用部は自分だけでなく、みんなの共有スペースですから、他人の目を気にしたり、共用部を清潔に保ったりするのは当たり前のことです。

しかし、他人の目を気にせず、自分さえ良ければと考える住人が多いほど、共用部分に現れることでしょう。

買ってはいけない中古マンション⑤メゾネットタイプ

買ってはいけない中古マンションの条件は?失敗しないためのポイントを解説!
(画像=引用:suumo、『工具男子』より引用)

メゾネットタイプは、住戸が2階以上に分かれている物件を指します。メゾネットタイプの物件は開放感があり、広さ的にも優れているので、マンションと一戸建ての両方の良さがあります。

しかし、室内に階段があるため有効面積が狭くなる、マンションの最大のメリットであるバリアフリー性が確保できないなどのデメリットもあります。

メゾネットタイプはファッション性が高く、若い世代に支持されていますが、家事動線やバリアフリーの観点から物件を選ぶ人には敬遠されがちな物件です。

そのため、一般的なマンションに比べ、資産価値が下がりやすい傾向にあります。老後も安心して暮らしたいという方や、将来的に売却を考えている方は、このような物件は避けた方が良いでしょう。

買ってはいけない中古マンション⑥エレベーターが少ない

買ってはいけない中古マンションの条件は?失敗しないためのポイントを解説!
(画像=『工具男子』より引用)

戸数に対してエレベーターが少なすぎると、朝のラッシュ時になかなかエレベーターが来ず困ることがあります。

エレベーターの待ち時間を考慮して出発しなければならないことに加え、夏は暑さ、冬は寒さを長時間我慢しなければならなくなります。特に憧れの高層階には、こうしたデメリットが存在することを知っておくことが大切です。

買ってはいけない中古マンション⑦定期借地権付きのマンション

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(画像=『工具男子』より引用)

定期借地権とは、地主から一定期間土地を借りて、その上に建物を建てる権利のことです。この定期借地権付きの土地に建てられたマンションは、借地期間が満了すると解体して土地を地主に返さなければいけません。

そのため、定期借地権付きマンションは購入しても長期間住むことができず、資産価値も低くなりがちです。その他、定期借地権付きマンションのデメリットとしては、住宅ローンが組みにくい、地代が上がる、解体費用の積立金が必要、などが挙げられます。

相場よりも安価で、土地にかかる税金を払わなくてよいというメリットはありますが、長期間安心して暮らせる物件をお探しの方は避けた方がよいでしょう。