Q8. でもバブルがはじけると困るんじゃないですか?

株主は困りますが、経営者は困りません。株主のお金で企業イメージを買うことができるからです。投資家もバブルが続いている間は、ESGに投資して、値上がりしたら売ればいいのですが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がESG投資でバブルをあおっているのは困ったものです。

Q9. ESG投資は悪いことなんでしょうか?

悪いことではありません。企業がCO2を減らせば、少しぐらいは気温が下がるかもしれないからです。どんなバブルも、100%嘘で起こることはありません。ITバブルのときも「インターネットが次世代のインフラになる」という予想は正しく、それに投資されたお金で、アマゾンやグーグルが大企業に成長しました。バブルは必要なのです。

Q10. ではESG銘柄に投資したほうがいいでしょうか?

日本ではESG投資で、まだもうかると思います。日経新聞が「カーボンゼロ」キャンペーンをやったり、世間体を気にする銀行が石炭への融資をやめたりしているからです。

しかし長い目でみると、ESG投資は補助金が出ないとビジネスとしてやっていけません。予算にも限界があるので、日本だけで数百兆円の補助金は出せません。投資家がそれに気づいたとき、ESG投資も座礁資産になるので、それまでに高値で売るのがかしこいとおもいます。

文・池田 信夫/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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