ドイツの自然・生態系保護団体(NABU)は、17日、近年の深刻化する昆虫の減少にスマホの電波が関与しているという調査結果を発表しました。

現在査読中の研究では、農薬の散布や土地開発による生息地の消失に加えて、昆虫たちが電磁放射線にさらされる機会の急増が一因になっていると指摘されています。

昆虫たちは今、人には見えない電磁放射の網の目に苦しんでいるようです。

目次
「ネットワークの網」が昆虫を狂わせている
「5G」で地球から昆虫が消える?
昆虫がいなくなると人類も滅びる

「ネットワークの網」が昆虫を狂わせている

研究チームは、ドイツおよびルクセンブルクのNGOと協力し、電磁放射が昆虫に与える影響を報告した科学的研究を約190件分析。

その内の72件で、電磁放射が主にハチ、スズメバチ、ハエの生態にダメージを与えていることが特定されました。

確認された悪影響は、磁場の乱れによる飛行能力の低下から、遺伝物質および幼虫へのダメージまで多岐にわたります。

特に、都市に張り巡らされたWi-Fiネットワークとスマートフォンの影響が著しく、昆虫の特定の細胞を変化させて、過度にカルシウムイオンを吸収させていました。

これが昆虫の生化学的な連鎖反応を引き起こすきっかけとなり、概日リズム(体内時計)と免疫システムを混乱させていたのです。