こんにちは!黒坂岳央(くろさかたけを)です。
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「あなたの命は、残り1ヶ月です」。背筋も凍る「死の宣告」をどう受け止めるのか?こうした答えはネットで検索しても出てこない、と余命宣告を受けた男性が私たちに大きな問題を投げかけます。

Twitterでも切なすぎる気持ちを問いかけます。

ネットにポッカリと空いた穴 ~ 末期ガンの受け止め方とは
(画像=hiyori/写真AC(編集部)、『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)

死の宣告の受け止め方がわからない!

「末期がんになって初めて分かったことがある。ガンに勝てなかった人が、死の宣告をどう受け止めればよいのか?」、男性はそのように言い残してわずか4日後に天国へと旅立っていきました。

こちらの記事によると、田端健さんは「ガンが治らない人のための情報が見つからない」というのです。

“「残り1カ月となると、みんなそれを口にするのもためらう。だから情報がない。僕自身、どう受け止めたらいいのか知りたくて調べたけど全然ない。あのね、ここが伝えたいポイントだと思っているんだけど、治らないがんと治るがんがある。どんなに医療が発達しても治らない。治る人ばかり脚光を浴びるけど、治らない人もいるのです」

引用元(朝日新聞GLOBE +) 「末期がんになって気づいたことがある 「余命1カ月」の男性が遺した言葉」”

死の受け止め方が分からない…というのは大きな問題に感じます。

末期ガンについて検索して出てくるのは「ガンが消えた!」という成功者の声と、それを実現した食事法や薬品などです。しかし、今回のケースのように「ガンに勝てなかった人」にはあまりにも眩しくて直視できない、そして悲しい成功体験の記事ばかりがネットの検索結果に踊り並びます。

メディアで輝く光と、見えない闇

ガンに限らず、「成功!」ばかりがずらりと並ぶ、検索結果はできなかった人の心を苛みます。

今は個人でも、容易に自分の考えを発信出来るようになりました。うまくいった事例を嬉々として不特定多数に発信する人はたくさんいます。

「わずか3ヶ月で英語をマスターしました!」

「短い期間でネットビジネスで大きく稼ぎ、本業の収入を超えました!」

このように見ている人が羨ましくなってしまう、「成功の声」で溢れかえり、メディアも「奇跡の成功術」「世紀の成功者」のようにうまくいった人を持ち上げるのです。

しかしながら、その栄光の裏で声なき多くの敗者がいます。検索するとたくさんの成功の声が出てきますから、そんなブログや動画を見ていると、あたかもうまくいくのが普通で、できなかった人は落語者のような扱いを受けてしまいがちです。

わずか数ヶ月で英語をペラペラ話せるようになった人の何千倍もの、うまくいかずに失意の底に落ちて知った人々がいるのです。でも彼らの姿が可視化されることはありません。