複業はまとまった時間が必須

長距離と短距離通勤を両方体験して分かったことは、「アウトプットをするには、まとまった時間が必要」ということです。英語の勉強などは通勤電車の中や、職場の休憩時間にすすめることができますし、自分も電車の移動時間にかなり英語力を高めたという経験があります。しかし、ネットで複業をするという活動などは集中して、デスクに向かう時間を捻出する事がどうしても必要です。
ブログなどの記事を書いて見込み客を集める
商品・サービスの販売ページを充実させる
メールで顧客対応をする
こうした事は10分の細切れ時間が6回あるのではなく、1時間というまとまった時間を1回持つことでしか対応できません。となると、長距離通勤者が複業をするにはかなり厳しいと言わざるを得ないのです。
無理して家賃高の物件に住む事は、「英語の勉強に集中したいから」「読書をしたいから」という理由では合理的な選択とは思えませんが、「複業で稼ぎたいから」ということであれば合理的な理由になり得るのです。
短距離通勤だから起業できた
私は起業をする際、会社員として働きながらでした。そしてビジネスが軌道に乗ってから退職をしました。それができたのも、職場まで電車で20分前後の物件に住んでいたからです。朝、5時に早起きしてPCを起動させ、ひたすらネットショッピングサイトを構築し、顧客サポートをしながら売上をあげていました。朝起きて出勤するまで2時間以上のまとまった時間があったからこそ、実現できたことです。
これがもしも、片道1時間半といった遠距離物件に住んでいたら、起業したビジネスを安定させて会社員を辞める、ということはできなかったと思います。
そう考えると、「年収にあった適正家賃」など存在し得ないように思えます。「余暇時間に何をするか?」で決まるからです。「家に帰ったら何もせずに過ごしたい」というなら、多少遠くても家賃の安い場所に住むほうが良いのかもしれませんが、「家にいる時間をすべて、ネット起業に費やす!」という事情があるなら、多少背伸びして家賃の高い、職場から近い物件に住む方が良いでしょう。複業をするなら、その複業から得られる収益が割高分の家賃を吸収してくれるからです。
「年収に応じた適正家賃とは?」に対する明確な答えはないように思えます。
文・黒坂 岳央

黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表
■【一生使える!】人生100年を豊かに生きる「人工知能を活用した独学術セミナー」2019年9月8日17:00~東京で開催決定!懇親会&個人コンサルティング付きです!(詳細はこちら)
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文・黒坂 岳央/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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