こんにちは! たびこふれ編集部、低山クライマーのシンジーノです。
みなさん、山、登ってますか?(きちんと感染予防対策した上で)山は気持ちいいですよ~。気分のリフレッシュができ、体力がついて免疫力もアップします。ところで、埼玉県に「奥武蔵」というエリアがあるのですが、どの辺りかご存じですか?
「奥武蔵」とは、西武池袋線~秩父線の飯能駅から西武秩父駅間を登山口とする山々と、東武東上線の小川町を拠点とする山々にまたがったエリアを総称してそう呼んでいます。このエリアの特徴をひとことでいうと「派手さはないけれど、渋い山が多い」です。標高も1,000メートル前後で、首都圏から日帰りしやすい手ごろな山が多いです。位置的に富士山を拝める山は限られてきますが、丹沢、奥多摩、筑波山、秩父、群馬、日光連山などを見渡すことができます。またシーズン中でもさほど混まない、静かな山歩きを楽しめる、どちらかといえば穴場的なおすすめエリアです。
今回ご紹介するのは、その奥武蔵エリアの中の「顔振峠(かあぶりとうげ)」と「ユガテ」です。

目次
「顔振峠・ユガテ」コースとは?
「顔振峠・ユガテ」コースへのアクセス
「顔振峠・ユガテ」コースとは?
位置的には、埼玉県飯能(はんのう)市と越生(おごせ)町をまたいだエリアに、顔振峠(かあぶりとうげ)とユガテはあります。しかしそれにしても「顔振峠」、「ユガテ」とは、なんとも珍しい名前ですよね。いったいどんな由来があるのでしょうか?
顔振峠(かあぶりとうげ)とは
源 義経が兄頼朝の追っ手から逃れて落ちのびてゆく途中、この峠にさしかかり、そのあまりの美しさに、何度も振り返ってその風景をみた、という伝説によって名づけられたそうです。また、幕末、新政府軍に追われて逃れてきた、幕府の振武軍の「渋沢 平九郎(渋沢栄一の養子)」が立ち寄って女主人に道をたずね、大刀を預けた峠の茶屋が今も残っています(後半でお話します)。
ユガテとは
標高290mの山上集落の地名。春には花が咲きほこり、「まるで桃源郷のようだ」といわれています。ユガテの名の由来には諸説あり、漢字では「湯ヶ手」や「湯ヶ天」と書かれ、湯にちなんだと見られる説もありますが、湯が沸いていたという歴史的記述はなく、なぜカタカナなのかもはっきりしません。ただ、この辺りは近くの「高麗(こま)」のように渡来人が住んでいたということからも、外来語に由来してカタカナ地名になったのかもしれません。
「顔振峠・ユガテ」コースへのアクセス
このコースの起点は、西武秩父線の東吾野駅または吾野駅です。今回は、景色のよさそうな顔振峠でランチ休憩をとりたかったので、東吾野駅出発にしました。
