目次
3. 鉄道の歴史や車両のしくみが学べる! 本館1階
4. 鉄道関連機器のしくみが学べる! 本館2階

3. 鉄道の歴史や車両のしくみが学べる! 本館1階

続いて、本館に移動して1階から見ていきましょう。

JR西日本を代表する車両がお出迎え

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

本館1階のエントランスを入るとまず目に飛び込んでくるのは3両の電車です。

左から500系新幹線電車、特急月光、特急雷鳥です。月光と雷鳥はすでに引退していますが、500系は山陽新幹線「こだま」として今なお西へ東へ活躍中です。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

この先端のデザインが画期的でカワセミという鳥のくちばしをイメージしているそう。また営業運転として時速300kmの壁を初めて破った新幹線電車でもあります。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらは国鉄時代にも使われていた583系の特急電車「月光」です。新大阪―博多間を走っており、世界初の三段ベッドのある昼夜両用の特急電車。昼間は座席として使うことができ、夜はベッドになるという当時としては画期的なデザインでした。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらは489系のボンネットスタイルの特急電車「雷鳥」です。ベージュと赤のおなじみのツートンカラーが特徴です。ボンネットには発電機が載っています。おでこの部分についている銀色の印はアルファベットのTの文字で特急電車を表しているのだそうです。

ペリーが持ってきた?! 蒸気機関車の模型

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらは幕末にペリーがアメリカからやってきた時に乗っていたサスケハナ号です。「でもどうして鉄道博物館にペリー?」って思いますよね?

実はペリーは来日した時、蒸気機関車の模型を持ってきていたのだそうです。「日本は蒸気機関車を走らせるべき」というのがペリーの思いだったとか。実際に蒸気機関車が日本に紹介されると「なんだ、これは!」と人々は驚きました。そして、数年後、日本で蒸気機関車が走るようになったのは周知の事実ですね。こうして蒸気機関車は文明開化の代名詞のような存在になりました。

歴史コーナーでは鉄道の歴史がじっくりと学べるので、興味のある方はご覧くださいね。お子さまの自由研究にもおすすめです。

「日本で最初の」車両がいっぱい!

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらは日本初の量産型蒸気機関車です。日本で大量生産できるようになった初めての蒸気機関車で、明治36年に製造されました。歴史の重みを感じさせる佇まいで、この機関車の前に立つと敬意すら感じてしまいます。昭和34年まで使用されており、その後、2016年には国の重要文化財に指定されました。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらは蒸気機関車発祥の地イギリスから輸入された蒸気機関車です。明治14年にイギリスのキットソン社により製造されたものだそうです。

昔の駅はどんなだった?「昭和乃駅」

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

昭和30年代から40年代をイメージして作られた昭和乃駅です。懐かしい雰囲気が漂っています。手前にあるのは駄菓子屋さんです。タイムスリップしたような気分が味わえます。

踏切で非常ボタンを押してみる

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

「カンカンカンカン」という音が鳴り響くこちらの踏切は、実際に使用されている踏切と同じ仕様で、触ることもできます。作動ボタンを押すと実際にバーが上がり下がりします。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

さらには非常ボタンを押してみることもできます。実際に押してみると、本当に非常警報がなり、ランプがつく仕組みです。踏切前はボタンを押したいお子さんでいっぱい。でも電車は来ないので、小さなお子様もじっくりと踏切について学ぶことができますね。

電車を下から見てみよう

皆さんは電車を下から見たことはありますか? なかなかそのような経験がある人は少ないと思いますが、こちらでは電車を下から見られる展示があります。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

京都鉄道博物館の本館は平安時代に使われていた朱雀大路の上に位置しています。そのため、遺構を傷付けてしまう可能性があることから、深く掘れないという事情があります。そのため、電車を持ち上げた状態で、半地下から電車を見上げる展示手法を取ったそうです。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

これは「かさ上げ展示」といい、京都鉄道博物館独自の展示方法だそうです。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

この展示では「砂まき管」を見ることができます。砂まき管とは、急勾配や雨や雪で滑りそうな時、運転士が運転席から操作してこの管から砂を出すのだそうです。そうすると滑り止めになるのだとか。このような装置を実際に見られるのも京都鉄道博物館ならではですね。

ずらりと並んだトレインマーク

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

本館1階の「鉄道のあゆみ」コーナーでは、懐かしいトレインマークが掲げられています。トレインマークというのは、「はやぶさ」「ふじ」などのように列車の愛称とともにデザインされて、列車の先頭と最後尾につけられるマークのことです。自分が乗ったことのある列車のトレインマークをぜひ探してみてください。

4. 鉄道関連機器のしくみが学べる! 本館2階

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

では、本館の2階へ上ってみましょう。

券売機で切符購入体験

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(画像=『たびこふれ』より引用)

まずは、こちらの券売機でおとなの切符とこどもの切符の両方を買ってみましょう。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

というのも自動改札に通した時に違いがわかるからです。

スケルトンの自動改札機

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

切符を自動改札に通してみましょう。なんと、スケルトンの自動改札が設置されています。これなら、どんなシステムになっているか一目瞭然ですね。子どもの切符を入れるとどうなるでしょうか。「ピヨピヨ」と音が出ました。これは実際に使われている自動改札と同じシステムとなっています。

いつまでも見ていたい! 鉄道ジオラマ

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

京都鉄道博物館の目玉の体験展示の一つである鉄道ジオラマ。小さいながらも精緻な造りでずっと見ていても全く飽きません。約15分のジオラマショーが行われており、模型の電車がただ走っているのでなく、様々な演出があるため15分があっという間に感じられます。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

鉄道ジオラマとしてはなんと日本最大級の大きさで、幅約30m、奥行き約10m。線路を全てつなぎ合わせると1kmの長さになるのだとか。新幹線電車と特急電車はもちろんのこと、JRだけではなくて、私鉄の電車も見られます。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

オペレーターさんはこちらの機械を操作しながら、解説もしてくれます。よく「これはどこかの駅をイメージしたものですか?」という質問をされるそうなのですが、実はこれは架空の駅なのだそうです。理由はたくさんの車両を見てもらうためなのだとか。もし京都駅だとしたら、「あれ? 京都駅にはこんな列車は走ってないけど?」となってしまわないように架空のジオラマ模型にしてあるのです。

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

模型は実物車両の80分の1、新幹線は87分の1、鉄橋やトンネルなどの鉄道構造物については150分の1のサイズになっているそうです。鉄道構造物と車両を同じスケールで作ってしまうと鉄道が見えなくなってしまうのだとか。鉄道を主役としてみてもらうために、考えぬいて造られた鉄道ジオラマなのです。

また、後ろに設置されたスクリーンでは、電車について詳しく知ることができる映像が上映されています。

切符の変遷がわかる

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

現在では、関東ではSUICA、関西ではICOCAといったICカードを使う人が多くなりましたが、ICカードが登場する前は切符でしたし、自動改札ができるまでは駅員さんが改札に立って切符に鋏を入れていました。こちらのコーナーでは、そんな歴史がわかるようになっています。大人にとっては懐かしく感じるかもしれません。

駅や車両の変遷もわかる

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらは現代の自動改札と昔の改札です。どのように便利になっていったかがよくわかります。

運転士さんのベッド

京都鉄道博物館をご案内!~展示車両から運転士体験まで楽しみ方色々~
(画像=『たびこふれ』より引用)

運転士さんが仮眠をするベッドの展示です。起きる時間に布団の下にあるシートに空気が入って、否応無しに背中から起き上がる仕組みです。同室で他の駅員さんも寝ていることが多く、音が鳴る目覚まし時計を使うと睡眠妨害になるため、このような形になっているのだそうです。