「フリーターとして年収を増やしたい」

フリーターでも、年収を増やす方法はいくつかあります。

しかし、年収や安定した暮らしを求めるなら、フリーター以外の雇用形態も考えた方が良いです。

この記事ではフリーターの年収や月収の実態を解説、さらに収入を増やす方法もご紹介します。

ユーくん フリーターって不都合はないけど、将来は不安なんだよな〜

ダルマちゃん 将来を見据えるのであれば、フリーターからの転職も考えた方が良いかもね

目次
フリーターの年収 | 月収や日給、手取りの額などを細かく解説
フリーターで年収が低いと出てくる6つの問題点

フリーターの年収 | 月収や日給、手取りの額などを細かく解説

フリーターの年収や月収 | 年収を戦略的に増やす方法も合わせて解説
(画像=『キャリアゲ』より引用)

ここでは、データを用いて様々な角度からフリーターの収入を解説していきます。

・実収入と手取りの金額の違い
・正社員とフリーターの収入の違い

時給別の年収と手取り年収

まず、時給別の年収と手取り年収をみていきましょう。

フリーターの雇用の特徴は以下の通りです。

フリーターの特徴
・給料は時間給
・フルタイム勤務は1日7時間、月間22日前後

では、時給別の月収・年収の比較をみていきましょう!

ここでは790円、900円、1,000円の時給別で計算していきます。

ちなみに、790円という時給は令和元年の最低賃金となっています(※1)。

表を見る際の注意
・手取り収入は、社会保険料や税金などで20%控除
・ボーナスはなしで計算

▼時給別月収・年収

時給月給(手取り額)年収(手取り額)
790円121,660円(97,328円)1,459,920円(1,167,936円)
900円138,600円(110,880円)1,663,200円(1,330,560円)
1,000円154,000円(123,200円)1,848,000円(1,478,400円)

※参考:厚生労働省「令和元年度地域別最低賃金改定状況」より

この中では最も条件の良い時給1,000円だとしても、月収は154,000円、年収は1,848,000円です。

ここで、比較のために、学歴別の一般的な年収を紹介しておきます。

▼平均年収(中卒・高卒)

学歴月額給与ボーナス・賞与年収
中学卒280,600円438,700円3,805,900円
高校卒296,900円673,700円4,236,500円

出典:「2017年 賃金構造基本統計調査」

参考までに中卒と高卒の平均収入を出していますが、フリーターは「稼げない」のが事実です。

年代別の平均年収と平均月収

ここでは、年代別のフリーターの平均年収と平均月収をみていきましょう。

フリーターは、年齢に比例して収入が増えにくい特徴があります。

▼フリーターの年齢別平均収入

年齢平均年収(手取り収入)平均月収(手取り収入)
20~24歳1,837,000円(1,469,600円)153,000円(122,400円)
25~29歳1,996,000円(1,596,800円)166,000円(132,800円)
30~34歳2,106,000円(1,684,800円)176,000円(140,800円)
35~39歳2,105,000円(1,684,000円)175,000円(140,000円)
40~44歳2,096,000円(1,676,800円)174,000円(139,000円)

※出典:厚生労働省「雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差」より

20代前半と40代前半を比較しても、年収の差はわずか26万円ほどです。

これは月収で比べて約2万円の差です。

長く働いてもそれが収入に反映されにくいのがフリーターの給料事情です。

正社員との年収比較

フリーターの年収をさらに理解するために、ここで正社員の年収と比較したデータを紹介します。

▼正社員とフリーターの年収比較

年齢正社員平均年収(手取り収入)フリーター平均年収(手取り収入)
20~24歳2,098,000円(1,678,400円)1,837,000円(1,469,600円)
25~29歳2,443,000円(1,954,400円)1,996,000円(1,596,800円)
30~34歳2,810,000円(2,248,000円)2,106,000円(1,684,800円)
35~39歳3,130,000円(2,504,000円)2,105,000円(1,684,000円)
40~44歳3,431,000円(2,744,800円)2,096,000円(1,676,800円)

※出典:厚生労働省「雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差」より

20代前半では年収の差は25万ほどでも、30代前半で70万、40代前半で130万以上の差になります。

つまり、若いうちは正社員と大差はなくても、年々その差は広がっていくのです。

・フリーターは年齢と共に給料が上がらない
・正社員は年齢と共にぐんぐん年収がUP

福利厚生に含まれるフリーターはもらえないお金

ダルマちゃん フリーターは多くの正社員が享受している「福利厚生」の制度を受けられません。

福利厚生とは
企業が従業員に対して通常の賃金・給与にプラスして支給する非金銭報酬

正社員は福利厚生を活用して、以下のような様々な手当を受け取ることができます。

▼福利厚生により受けられる手当金

フリーターがもらえない手当金はこちら

●住宅
・寮の提供
・住宅手当(家賃補助)
・社宅
●健康・医療
・健康診断(法定以上の項目)
・ジムやスポーツ活動に対する補助
●慶弔・災害
・結婚祝い金
・従業員や家族の死亡時弔慰金
・従業員もしくは配偶者の出産祝い金
・従業員の子供の入学
・成人に対する祝い金
・災害見舞金
・遺族年金
●育児・介護
・短時間勤務制度

この他に、「失恋休暇」や「お昼寝制度」など、企業独自のオリジナリティの高い福利厚生制度もあります。

これらの福利厚生を受けられる正社員は、やはりフリーターに比べて優遇されていますよね。

フリーターで年収が低いと出てくる6つの問題点

フリーターの年収や月収 | 年収を戦略的に増やす方法も合わせて解説
(画像=『キャリアゲ』より引用)

正社員と比較して何かと条件の悪いフリーターは、やはり様々な悩みがあります。

この章では、年収の低いフリーターの抱える問題点を6つ紹介します。

1.結婚できない

まず、フリーターを理由に結婚できないケースがあります。

これは、仮に本人同士が問題視していなくても、親が反対するケースが多いからです。

結婚の際にフリーターに対して厳しい見方をする理由は以下の通りです。

・生活が安定しない
・稼ぎが少ない
・将来も期待できない

やはり経済的な厳しさや不安定さが結婚の際にネックとなってしまうのでしょう。

2.出会いにお金を使えない

フリーターは収入が少なく、マッチングサービスを利用できないと悩むケースもあります。

近年、マッチングアプリや婚活パーティーを通して結婚相手や恋人を探すのは至って普通のことです。

中には、結婚相談所を利用する人もいます。

マッチングアプリや婚活パーティーは、女性無料のものが多いのに対し、男性の利用料金はぐんと上がります。

出会いが欲しいけど、お金に余裕がなく婚活もできない、というのはフリーター男性によくあります。

3.休みが不規則

フリーターは勤務時間が不規則であることから、休みが不規則という悩みもあります。

結果的にシフトに振り回される生活を余儀なくされるケースも多々あります。

生活リズムが整わず身体的に疲れるだけでなく、プライベートの予定も立てにくくなってしまいます。

一方で、正社員は勤務時間固定、固定休がほとんどという特徴があります。

4.基本的に仕事をしている時間が長い

フリーターの中には、仕事が時間が長いと悩む人も多くいます。

フリーターは時間給労働者のため、収入アップのためには長時間労働が必須になります。

特に、設定時給が低い場合はなるべく多くのシフトを入れる必要があります。

その結果、正社員と比べると勤務時間が長かったり休みが少なかったりすることがほとんどです。

一方で、固定月給制の正社員は勤務時間と給料は比例せず、休みの時間も確保されています。

5.昇給には限界がある

先ほど年齢別の年収の話でも触れましたが、フリーターにとっては昇給の限界も大きな悩みです。

フリーターは年齢が上がってもあまり昇給しないのが特徴です。

・昇給の基準が金属年数ではない
・フリーターは管理役職につくことが困難

役職手当や勤続年数ごとの昇給がある正社員は、時間の経過と共に年収が上がります。

しかし、フリーターにはそれらのチャンスがないのです。

6.フリーターの期間が長いほど正社員移行が難しくなる

フリーターは、フリーター期間が長いと正社員になるのが難しくなるのも悩みです。

フリーターが正社員になることは可能ですが、フリーターとして勤務した期間が大きく影響します。

長くフリーターを続ければ、その分正社員を目指すことが難しくなってしまうのです。

▼フリーター継続期間別に見る正社員移行率

フリーターの年収や月収 | 年収を戦略的に増やす方法も合わせて解説
(画像=出典:独立行政法人「労働政策研究・研修機構」『大都市の若者の就業行動と意識の分化』、『キャリアゲ』より引用)

5年以上フリーターをして、そこから正社員を目指そうとしても、その移行率は男女平均で約2割です。

逆に、1年ほどのフリーター期間から正社員を目指せば、移行率は7割近くあります。

正社員になりたいのであれば、なるべく早くフリーター期間を脱却することが重要です。