時計好きの間ではすでにおなじみのジャンルとなっている復刻モデル。ここ数年、時計の世界では高級時計からカジュアルまで、価格帯を問わずに数を増やしているが、ラインナップの豊富さとは裏腹に、そのジャンルに偏りがあることも事実と言える。

1950年代から60年代にかけて多くのモデルが製造されていたダイバーズウオッチを筆頭に、機械式時計の花形ジャンルと言えるクロノグラフなどが復刻モデルの主流となっているのだが、意外にラインナップが少なく選択肢の幅が狭いのが3針モデルである。

おそらくはダイバーズ、クロノグラフに比べるとデザイン要素が少なく個性を出しにくいことが要因と考えられるのだが、いざ“復刻系”の3針を探そうとすると、意外なほど数が少ないことに気が付くことだろう。

今回の実機レビューで取り上げたのは、そうした数少ない3針モデルの復刻モデルのひとつ。スイスの時計ブランド、ニバダ・グレンヒェンが50年に発売した代表コレクション“アンタークティック”の派生モデルだ。

【今回の実機レビューモデル】

ニバダ・グレンヒェン(NIVADA GRENCHEN)
アンタークティック・スパイダー

1955年から56年にかけてアメリカ海軍の南極探検のミッション“ディープ・フリーズ・1チーム”で採用されたニバダ・グレンヒェンの定番モデル、アンタークティックの復刻モデル。いくつかの派生モデルが製造されているが、このモデルはインデックスを縦に配置した文字盤が特徴となっている“スパイダー”の通称で知られる異色モデルがモチーフとなっている。

【10万円以下で幻のスパイダー文字盤を忠実に再現】ニバダ・グレンヒェンの“アンタークティック・スパイダー”を最速実機レビュー
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

【SPEC】
素材:ステンレススチールケース
サイズ:38mm、ラグトゥーラグ:45mm、厚さ11mm
機械:自動巻き(ソプロドP024)
防水: 10気圧(100m防水)
価格:9万5700円

【アンタークティック・スパイダー:実機レビュー動画もチェック】
タイムギア公式Youtubeチャンネルでは、アンタークティック・スパイダーの実機レビュー動画を公開中。さらに細かくディテールや着用感を解説しているので、ぜひチェックしてみて欲しい。

【ニバダ・グレンヒェン(NIVADA GRENCHEN)のブランド紹介】

【10万円以下で幻のスパイダー文字盤を忠実に再現】ニバダ・グレンヒェンの“アンタークティック・スパイダー”を最速実機レビュー
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

ニバダ・グレンヒェンは、1879年の創設から143年の歴史を数える老舗。80年代に一度事業を解体していたのだが、 “ウィリアム エル 1985”を立ち上げたギョーム・ライデと時計メーカーであるモントリシャール・グループのレミ・シャブラがニバダの使用ライセンスを取得したことで2019年に復活。アンティークモデルをモチーフに、再現度の高い復刻モデルを展開して話題となっている。