ユーくん
中卒で弁護士なんて非現実的かな・・?
ダルマちゃん
実はそうでもないんじゃ!
かなり努力が必要にはなるが、中卒でも弁護士になる方法はあるんだよ。
この記事では、人生大逆転したい中卒の人に向けて『中卒の人が弁護士になる方法』を解説していきます。実際に試験に合格して働いている人の話もご紹介しますので、中卒で弁護士になることをより具体的に想像できるかと思います。
では、見ていきましょう!
中卒が司法試験(弁護士試験)の受験資格を得る2つの方法

この章では、中卒の人が司法試験(弁護士試験)を受けるために必要な受験資格を獲得する方法をご紹介します!
・法科大学院(ロースクール)を修了する
・司法試験予備試験に合格する
中卒の時点では司法試験の受験資格がないので、いずれかの方法で受験資格を得る必要があります。
法科大学院(ロースクール)を修了する
まず一つ目の方法としては、『法科大学院』を修了することです。
法科大学院
法曹と呼ばれる弁護士・検察官・裁判官の養成に特化した教育を行う学校で、法学部卒業者は2年間、それ以外は3年間
では、中卒の人が法科大学院へ進学する方法をご紹介します!
1.中卒で法科大学院へ進学する方法
大学卒業資格を得る
2.中卒でも高卒認定があれば大学受験が可能なので、高卒認定を取得し大学へ入学・卒業する
大卒者と同等の能力があると評価される
「TOEICでのスコアが一定数以上」「司法試験予備試験の短答式試験(マークシート方式の試験)に合格している」など法科大学院によって基準は異なる
どちらにせよかなりの努力が必要になることは明らかですが、弁護士を目指すとはそういうことなのです。
司法試験予備試験に合格する
二つ目の方法としては、『司法試験予備試験』に合格することです。
司法試験予備試験
法科大学院を修了した者と同等の能力があることを証明する試験
実は予備試験合格者の司法試験 筆記試験の合格率は98%と高い数字になっています!
予備試験に向けて学習することが司法試験自体の対策にもなっていることを示しています。
司法試験予備試験を受けるメリット
・司法試験と予備試験の試験構成がほぼ同じ
・司法試験と予備試験の試験科目が類似
・予備試験合格後最初の4月1日から5年間の間は受験資格がある
以下の表は、予備試験と司法試験の試験構成や科目をまとめた表で、多くの科目がかぶっていることがわかります。
▼予備試験と司法試験の比較表
予備試験 | 司法試験 | |
試験構成 | 短答論文式試験口述式試験 | 短答論文式試験 |
憲法 | ○ | ○ |
行政法 | ○ | ○ |
民法 | ○ | ○ |
商法 | ○ | ○ |
民事訴訟法 | ○ | ○ |
刑法 | ○ | ○ |
刑事訴訟法 | ○ | ○ |
選択科目 | ー | ○ |
法律実務基礎科目 | ○ | ー |
一般教養 | ○ | ー |
ユーくん
予備試験に合格した人のほとんどが司法試験の筆記を突破しているんだ!
すごいね。
ダルマちゃん
試験科目もかぶっているものが多いから、予備試験の勉強がそのまま司法試験の勉強につながるんだよ。
もし、大学にいくのであれば法学部に行った方が時間短縮になるぞ。
法科大学院の期間が3年から2年になるからな。
中卒で司法試験合格後に弁護士として働くまで

この章では、実際に司法試験に合格後に弁護士として働くまでをご紹介します!
・司法試験合格後になれる職種
・司法試験に合格した後に弁護士として働くまでの流れ
・弁護士としての就職先
最難関とも言われる司法試験に受かるだけでは弁護士として働くことができないんです。
この章で詳しく説明していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
司法試験合格後になれる職種
ここでは、司法試験後に選択できる職種をご紹介します!
実は司法試験に合格すると弁護士だけでなく、その他の職種を選択することも可能です。
司法試験合格後の職種
・裁判官
裁判所で開かれる裁判を取り仕切り、判決を下す職業。司法試験合格者の上位数%しかなることができない職業。
・検察官
近年ドラマでも話題になった職業で、逮捕された被疑者を取り調べ、起訴をするかしないかの判断を行い、裁判所で被告人への処罰を求める仕事。検事総長、次長検事、検事長、そして検事および副検事という区分。
・弁護士
法律の専門家であり、人々からの法律相談に乗ったり依頼人に代わって相手方と交渉したりすること、さらには裁判で争うことがおもな仕事。
司法試験に合格した後に弁護士として働くまでの流れ
実は司法試験に合格しただけではまだ弁護士として働くことはできず、最低でもそこから1年はまだ見習い期間になるんです!
▼弁護士になるまでの流れ

弁護士会に資格を登録して業務を請け負えるようになるためには、1年間にわたって『司法修習』を受け、最後に実施される『考試』に合格することが必要です。
『考試』に合格すると法律事務所や企業に就職することができるようになり、やっと弁護士として働き始めることができるのです。
弁護士としての就職先
近年弁護士の活躍の場は広がっており、『弁護士=法律事務所』ではなく様々な就職先があります。
就職先
・法律事務所
(大手法律事務所、個人法律事務所、ひまわり公設事務所、法テラスなど)
・一般企業
・中央省庁
・地方公共団体
・大学
・大学院
法律事務所で働く弁護士は企業や一般市民からの法律相談を受け、アドバイスだけでなく法的対応が必要と判断される場合は、依頼者と代理人契約を締結します。そして、法的対応のために各種書類を作成・示談交渉を行い、必要に応じて損害賠償を請求したりします。
また、一般企業に就職した弁護士は、事業運営における法的アドバイス・契約書のチェック・社員へのコンプライアンス教育・訴訟する際や訴訟された際の対応・顧問弁護士とのやり取りなど、多様な業務を遂行します。
そして、大学の法学部・法科大学院・司法試験予備校などで学生に対する教育を行う弁護士もおり、それを専任で行う人もいれば弁護士業と兼務する人もいて働き方は様々です。
ダルマちゃん
『働き方改革』なんて言われているけど、弁護士の人たちの働き方も多様になってきたな。