マンション購入を考える人にとって、費用は大きな問題です。マンション購入にあたって、どんな費用がいくらくらいかかるのか、住宅ローンを借りる場合、いくらくらい借りれるのか、物件選びのポイントと共にまとめました。
CONTENTS 目次
●マンション購入にかかる費用
〇物件価格
〇税金や手数料など
〇購入後は維持費や管理費も
●購入可能額とローンの試算
〇購入可能額の計算方法
〇年収別のローン借入目安
〇返済負担率を重視しよう
●返済シミュレーション
〇返済額の計算式
〇シミュレーションツールの活用
●マンション購入で考えるべきポイント
〇ライフイベントを考慮してプランニング
〇間取りや周辺環境などしっかりチェック
〇先々の生活を見据えた資金計画を
●まとめ
マンション購入にかかる費用
マンション購入を考えている人にとって、どのくらいの費用が必要かは最大の関心ごとではないでしょうか。家は毎日の生活に関わることですし、一生に一度の大きな買い物となる人も多いと思います。
マンション購入に必要なお金は、大きく「物件価格」、「税金や購入に関わる諸費用」、「購入後の維持管理費の3つに分けられます。それぞれどんなお金がいくらくらいかかるのかを詳しく見ていきましょう。
物件価格
マンション購入費用は高額になるので、住宅ローンを利用する人がほとんどではないでしょうか。
住宅ローンを組む場合、頭金+借入額=物件価格となります。住宅ローンの中には、頭金なしで利用できる住宅ローンもありますが、一般的には「物件の2割程度の頭金の用意があれば安心」と言われています。
頭金を多く準備できれば、借入額も少なくて済むため、利息の負担も少なくて済みますが、頭金を貯めている間に希望の物件が売れてしまったり、不動産の価格が上がることも考えられます。
頭金をいくら準備するかは、今後のライフプランや、不動産価格の動向を踏まえながら、考えると良いでしょう。
税金や手数料など
住宅を購入すると1度だけ不動産取得税がかかり、毎年、固定資産税がかかります。その他購入に関わる諸費用として、不動産登記費用(所有権)、火災保険料などのお金が必要になります。
そして、住宅ローンを契約する場合、とローン借入費用として、事務手数料やローン保証料、印紙税とローン借入費用として、事務手数料やローン保証料、抵当権設定登記費用、団体信用生命保険特約料などが必要です。
これら税金や諸費用の目安は、新築マンションの場合、物件価格の3%~6%、中古マンションの場合は、6%~13%となっており、4,000万円の新築マンションを購入する場合は、120万円~240万円になります。
これとは別に引っ越し費用や家具購入費が必要になります。全てを合わせると、意外と大きな額になる場合もあるので、準備が必要です。
購入後は維持費や管理費も
分譲マンションならではの必要経費として、共有部分の管理費があります。共有部分の管理費は、共用部分の清掃や、設備の管理するための費用で、委託する場合は委託会社への報酬になります。
地域やマンション規模にもよりますが、一般的なファミリータイプの物件の場合、毎月1万円~2万円が必要です。
また、マンションの定期的な修繕費用として、毎月、修繕積立金を支払う必要があります。マンションの修繕積立金は、新築の場合、毎月6,000~7,000円台が目安ですが、築年数を経るごとに値上がりする場合があります。物件購入の際には、長期修繕計画を確認する必要があるでしょう。
購入可能額とローンの試算
マンション購入に必要なお金の種類とおおよその金額がわかったところで、次は、マンション購入にあたり、どのくらいの物件なら購入できそうなのか、住宅ローンを組む場合、どのくらいの借入れならとどこおりなく返済が可能なのかを具体的に見ていきたいと思います。
購入可能額の計算方法
いくらの物件なら購入できそうなのかは、「頭金をいくら用意できるのか」と住宅ローンをいくらまで借りられるのか」で決まります。
ところが、預貯金があっても、全て頭金に使えるわけではありません。家を買うときの購入手数料は現金で払う必要がありますし、生活予備費や、将来かかるであろう、教育費や車の買い替えなどの費用も残しておきたいものです。
なお、生活予備費は、会社員なら3ヶ月~半年程度、自営業者なら1年程度を目安として残しておくと良いでしょう。頭金は、一般的に物件価格の2割程度を準備しておくと良いと言われますが、預貯金を頭金に使ってしまって、その後の生活にゆとりがなくなってしまうことのないようにしたいところです。
年収別のローン借入目安
住宅ローンは金額が大きい上に、返済期間も長期にわたるため、返済し続けられる金額で借りることが大切です。無理なく返済できる返済額の目安としては、年収の25%以内と言われています。
とはいえ、本当に返済に充てられる金額は、家族構成や、将来のライフプランによっても違ってきます。そこで目安としたいのが今の家賃です住宅ローンの返済額が、毎月の家賃と同じ程度なら、無理なく支払っていけると思う人も多いのではないでしょうか。
ただし、マンションを購入すると、毎月管理費や修繕積立金、駐車場代がかかるため、住宅ローンの返済に充てられる金額は、これらの金額を引いた金額になります。
返済負担率を重視しよう
住宅ローンの審査の時に、金融機関がチェックするポイントの一つに返済負担率があります。返済負担率とは、年収に占める年間返済額のことで、金融機関や住宅ローンの種類によって異なります。
住宅金融支援機構のフラット35の返済負担率は、どこの金融機関で利用しても、年収が400万円未満の場合、30%以下、年収が400万円以上の場合、35%以下となっています。年収400万円とすると、400万円×35%÷12ヵ月=約11万6,666円が毎月返済額の上限になります。
しかし、毎月返済額は、住宅ローンだけでなく、車のローンや、クレジットカードのリボ払い、携帯電話端末の分割払いなど、全ての借入れが含まれることを覚えておきましょう。
また、金融機関で実際に審査をする際、実際の借入金利と異なる場合があります(計算金利は非公開となっています)。このため上記の金額はあくまでも目安として考えておくとよいでしょう。