大切にしているのは、クチコミによる信頼感と共感

売上拡大中!オンワードの“白シャツに特化”したブランドが「D2C」にこだわる納得の理由
(画像=紐を解けば印象を変えられる2WAYネックシャツ、『DCSオンライン』より引用)

ハッシュニュアンスは、さまざまな働き方を実践するインフルエンサーとのコラボレーションにも注力している。インフルエンサーのもつ力を積極的に活用する理由は、「口コミによる信頼感と共感を大切にしているから」(田野井氏)。

事実、ファッション感度の高いインフルエンサーが投稿してくれると、流入数が一気にアップするという。「流入からお買い上げに確実につながるのは、圧倒的にコラボレーションしている相手やインフルエンサーが投稿してくれたとき」と田野井氏は話す。

消費者にとって、ちょっと憧れの存在であるインフルエンサーの影響力は想像以上。インスタの投稿を見て共感し、今度は同じ洋服を自分が着て投稿して、と共感が共感を呼んで広がっていく点がSNSの魅力だという。「商品そのものは、自信のあるオンワードクオリティー。実際着用いただくと必ずご満足いただけるので、リピート購入につながっている」(同)。

アイテムではなく顧客の幅を増やしていく

白シャツをキーアイテムに、順調に売上を伸ばすハッシュニュアンスだが、今後もアイテムの拡大は検討していない。「この先も、お客さまとともに成長していけると思っている。普通だと、『次はアイテムを増やそう』『店舗を出そう』となるところだが、私たちはお客さまの幅を広げていきたい」(田野井氏)。

売上拡大中!オンワードの“白シャツに特化”したブランドが「D2C」にこだわる納得の理由
(画像=プロジェクトリーダーの田野井哉恵氏、『DCSオンライン』より引用)

「共創マーケティング」としてやってきた「共につくるプロジェクト」を、今後はより細かいチーム編成で行い、地域や年齢、ライフスタイル別に、立場の異なる女性それぞれが本当にほしいシャツを追求していく予定とのこと。「地域や生活スタイルが違えば、求めているシャツが変わってくるということが見えてきた」(同)。

消費者の近くで、消費者に寄り添って、消費者の声を拾い上げながら商品企画につなげていく。ハッシュニュアンスの白シャツづくりは今後も進化していく。

提供元・DCSオンライン

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