正社員とフリーターはどちらが楽しいのか

正社員とフリーターはどちらが楽しいのか | 幸福度を高める2つの極意
(画像=『キャリアゲ』より 引用)

フリーターが楽しいと思うなら、正社員は楽しくないということになるのでしょうか。実際「楽しい」という言葉は曖昧なところもあるので、一概に「フリーターは楽しい、正社員は楽しくない」とは言い切れません。

この章では、3つの項目を例に挙げてフリーターと正社員、どちらが楽しいと思えるかを解説していきます。

時間的な自由度

時間的な自由度とは、どれくらい自分の時間を確保できるのか、時間をどの程度自分でコントロールできるのかによって決まると考えられます。

▼比較①フリーターと正社員の時間的自由度

フリーター 正社員
時間的な自由度が高い ・自分で働く日数を決められる
・休みたい日をリクエストできる
・まとまった休みも取ろうと思えば取れる
・残業はほぼない
・有給休暇を使い、まとまった休暇を取れる企業もある(実際には多くない)
時間的な自由度が低い ・とくになし 想定外の残業や休日出勤
・繁忙期には休みが取りづらい
・企業に配慮して休暇を取る

フリーターの方が断然時間的な自由度が高いですね。正社員は会社のことを考え、会社に迷惑がかからない日程で休暇をとるなどの配慮が必要です。

時間的な面で見ると、フリーターの方が圧倒的に自由。自分の時間をうまく調整して、楽しいことに好きなだけ時間をかけられます。

金銭的な自由度

続いては金銭的な自由度で比較してみましょう。お金に余裕があれば、その分好きなものを変えたり希望するライフスタイルを実現しやすくなるもの。フリーターと正社員では金銭面においてどのような違いがあるのでしょう。

▼比較①フリーターと正社員の金銭的自由度

フリーター 正社員
金銭的な自由度が高い ・働けば働いただけ収入が増える ・賞与やインセンティブなど、能力に合わせてプラスの収入がある
・年々徐々に給与がUPするため金銭的余裕ができる
金銭的な自由度が低い ・もともとの年収が低い
・給与がほぼ上がらないので生活が楽にならない
・ローンが組めないことが多く大きな買い物ができないことがある
特になし

金銭的自由度は正社員の方が高いですね。そもそも、フリーターと正社員では年収自体が異なります。正社員の方が年収が高い上、その差は年々どんどん開いていくわけですから、どちらの方が金銭的な自由度が高いかは言うまでもないことです。

フリーターは働けば働くだけ収入をUPさせることはできますが、だからと言って休みも取らず毎日ひたすら働くなんていう考えは現実的ではありません。おまけにフリーターであることが障害となり、ローンが組めないケースも多いです。

このように、フリーターの金銭的自由度は低く、それはいくらフリーターを継続しても変わらないのです。

メンタル的な自由度

幸せで楽しい毎日を送るにあたりとても大切なのがメンタル面です。メンタル的な自由度についてもフリーターと正社員では違いがあります。ここで両者を比較しておきましょう。

▼フリーターと正社員のメンタル的自由度

フリーター 正社員
メンタル的な自由度が高い ・仕事に関するストレスはほぼない ・世間からの見え方が良い
・胸を張って堂々としていられる
・さらなるキャリアアップを考えるだけで楽しい
メンタル的な自由度が低い ・このままでいいだろうかと不安に感じる
・出世していく友人と自分を比較して劣等感を感じる
・年下の正社員からこき使われるなどのストレスがある
・仕事に関するストレスを抱えることがある

メンタル面で比較すると、正社員の方がその自由度は高いことが分かります。

正社員とフリーターはどちらが楽しいのか | 幸福度を高める2つの極意
(画像=『キャリアゲ』より 引用)

フリーターは毎日が楽である反面、このままフリーターでいるわけにはいかないと常に心のどこかで危機感を感じるケースが多いもの。また、日々の仕事においても立場が弱く、周りから馬鹿にされているような劣等感に苛まれます。

フリーターは楽しいと思われがちですが、精神面においては楽しい毎日とはかけ離れていると言っても過言ではありません。

楽しさの影に隠れる長期間フリーターを継続するリスク

もうすでに、「フリーターって思ったよりもリスクも多くてヤバいのかもしれない」とお気付きの方も多いと思います。

でも、ここでもう一つだけ伝えておきたいことがあります。それは、「今が楽しいからといってフリーターを続けることのリスク」です。

それは、長くフリーターを続けると正社員になるのがどんどん難しくなるということ。以下のデータをご覧ください。

▼フリーター継続期間と正社員になれた割合

正社員とフリーターはどちらが楽しいのか | 幸福度を高める2つの極意
(画像=『キャリアゲ』より 引用)

※出典:労働政策研究報告書「大都市の若者の就業行動と意識の分化」より

これを見ていただいてお分かりの通り、グラフは右肩下がり。つまり正社員移行率はフリーター期間が長くなるほど下がっていくのです。

だらだらとフリーターを続けていると、本当に正社員になりたいと思ったときにものすごく苦労することになってしまうということ。

フリーターでいることがその後の正社員としての就職に悪影響を及ぼさないのは1年間だけ!それ以降は期間が経過するごとに正社員移行率が下がっていくので、はっきり言ってヤバい状況になってしまいます。