社内会議やクライアントへの提案など、ビジネスパーソンが避けては通れない「資料作成」。
自分の意見を相手に理解してもらうためにも「分かりやすい資料作成」を心がけたいものですが。では、どうすれば分かりやすくなるのでしょうか?
今回は、必要な情報をしっかりと担保しながら見やすい資料を作成するコツを10個ご紹介します。スムーズなコミュニケーションや相互理解を進めるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
目次
資料作成をスムーズに進めるコツ
見やすい資料を作成するコツ
資料作成をスムーズに進めるコツ
資料を作成する際は、「誰に」「なぜ」「何を」伝えたいのか、といった点を意識することで、資料作成の途中で方向性がずれ、伝えたいことが何も伝わらないという状況をさけられます。
伝わる資料を作るためには、事前準備をしっかりとすることが大切です。
コツ1. 資料の目的を決める
まずは資料の目的を決めましょう。ゴールを最初に決めておくことで、話の方向性が大きくズレることはなくなります。
「この資料は、どんな目的を達成するために作成するのか」といった、目的に対する解像度を高めることで、資料に必要な要素を考える際に取捨選択が容易となります。
また、目的を明確に資料内に落とし込むことで読み手側はプレゼンのゴールをイメージしやすくなるため、「共通認識を持つ」という意味合いでも役立ちます。
コツ2. 資料の読み手をイメージする
次に「資料を読むのは誰なのか」をイメージします。
誰に向けて資料を作成しているかをイメージすることで「前提情報をどの程度入れる必要があるのか」や「語彙の選択」といった点が明確になり、無駄な情報を減らせます。
「相手はこの情報を初めて受け取るはずだから、もう少し前提のボリュームを多くとろう」「すでに前提条件は理解してもらっているから、本題から入ろう」といった具合です。
無駄な情報が入ることで、本来の目的を達成できないままプレゼンが終わってしまうこともあるため「資料を読むのは誰なのか」をイメージし、その人にあった情報量や説明を心がけましょう。
コツ3. フレームワークを活用して情報を整理する
論理構成の有名なフレームワークに「PREP法」というものがあります。
- Point(結論)
- Reason(理由)
- Example(具体例)
- Point(結論)
の頭文字を取っており、簡潔かつ説得力のある文章を作成する際に用いられます。
いきなり資料を作り始めるのではなく、まず伝えたいことをフレームワークに落とし込み、情報を整理してみましょう。簡潔で伝わりやすい資料作成につながります。

見やすい資料を作成するコツ
情報が整理されていても、デザイン的に見づらい資料では言いたいことが伝わりません。
人間は五感における視覚の知覚割合が約80%であるというデータもあるくらい、「見て取り込む」ことが多いのです。(出展:『産業教育機器システム便覧』日科技連出版社)
ここからは、視覚でも伝わる資料にするための「デザインのコツ」をご紹介します。
コツ4. 使う色を絞る
伝わりやすい資料にするために、まず気をつけたいのは使用する色です。
色にこだわろうとするとついついカラフルにしがちですが、色を使いすぎると重要な箇所がわかりにくくなり、むしろ読みにくい資料になることも多いです。
読みやすい資料を作るためには、
- ベースカラー
- メインカラー
- アクセントカラー
の3色を基本に構成するのがおすすめです。
ベースカラー
背景色として使用します。基本的には白で構いません。
ほかの色を選ぶときには、後に紹介する「メインカラー」「アクセントカラー」を妨げない無彩色を選ぶとよいでしょう。
メインカラー
見出しや、主張が必要な部分など、要所を目立たせるために使用します。背景とのコントラストを出すためにはっきりとした色を選びましょう。
企業やサービスのコーポレートカラーを使用することで、全体的な統一感を出せます。
アクセントカラー
資料のなかでも 強調したい部分や、注意が必要な部分に使用します。
多用すると「メインカラー」との区別がつかなくなるため注意が必要ですが、限られた場所に使用することで伝えたいことを効果的に伝えられます。

コツ5. 余白を作る
資料の文字量を調整し画像を的確に配置することで、見やすい資料になります。文字や画像で資料をいっぱいに埋めてしまうと読みづらく、窮屈さを感じる原因にもなるため注意しましょう。
資料作成ツールのガイドやグリッド線を活用したり、ページ内に入れる情報量を事前に選定したりなどして、余白のある見やすい資料になるよう心がけましょう。


コツ6. 図やグラフを使用する
数値や文字だけを羅列した資料は「分かりやすい資料」とは言えません。
目的に応じた図やグラフを使えば、見ただけで瞬間的に内容を認識できるメリットがあります。要所要所で使っていくことを心がけましょう。
ここでは、資料でよく用いられるグラフの種類と特徴をご紹介します。
棒グラフ
縦軸にデータ量をとり、棒の高さでデータの大小を表したグラフです。高い項目や低い項目を判別するのに有効なグラフで、大小、多少を比較するのに適しています。

折れ線グラフ
主に時系列などの連続的な変化を捉える時に使用するグラフです。横軸には、年や月といった時間を、縦軸にはデータ量をとり、それぞれを結びます。データの増減を見るのに適しており、グラフの傾きで変化の大きさを読み取れるのが特徴です。

円グラフ
円グラフでは、円全体を100%として、その中に占める項目の構成比を表したグラフです。扇形の面積によって構成比の大小を図れます。

コツ7. 文字装飾のルールを決める
文字装飾は、主に以下3つに分けられます。
- フォント
- 行間
- 改行
これらが統一されていないと、全体を通して見た際に統一感のなさを感じてしまいます。
「フォントはメイリオ」「行間は1.5」「改行は1パラグラフ毎」などのルールを事前に決めておくことで、全体が統一された見やすい資料になります。

