米国と比較して全くイケてない理由

まず日本は圧倒的に米国よりMAUがすくない。

日本のTikTokのユーザー層は全く若い世代ではなかった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

米国の人口は日本の3倍だから10倍の規模は3.3倍ということになります。
しかし問題は中身で
こちらは米国。圧倒的に若い女子

日本のTikTokのユーザー層は全く若い世代ではなかった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

こちらは日本。若い女子、めちゃくちゃ少ない!!!

日本のTikTokのユーザー層は全く若い世代ではなかった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

日本のTikTokはおっさんのメディア!!!しかも

休眠ユーザーが+302.6%、ライトユーザーが+96.0%、ミドルユーザーがー13.7%、ヘビーユーザーがー9.1%などという数値を記録しています。

米国のTikTokが若い女子のヘビーユーザーがメインなのに対し、日本は登録しただけのオッサンばかり。しかもユーザーの大半はたまに見る程度!!!というとんでもない事になってます。TikTokは若い女子のSNSという認識は日本では全く間違っていると言えるでしょう。

もちろんこれは人口構成比もあります。
米国

日本のTikTokのユーザー層は全く若い世代ではなかった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

日本

日本のTikTokのユーザー層は全く若い世代ではなかった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

米国だって40代のおっさんより20代の女子はほぼ同数。日本は1.5倍くらいです。年齢はまだ少し理解できるにせよ、日本の性別が男ばかりというのはおかしすぎます。日米ではまったく別ものになってしまったと考えた方がいいでしょう。

ユーザー数の伸びについても米国は凄い勢いでまだ伸びているのに対し、日本は完全に停滞。その差は開くばかりになっていると言えます。

なぜこんなことになってしまったのか

ここからは仮説ですよ。

米国では上のチャーリー・ダメリオをはじめ、数百万~数千万人級のフォロワーを持つ素人アカウントがゴロゴロいます。4位の7890万フォロワーのフィリピン系ベラ・ポーチはミュージックビデオも出しました。
日本はというと

日本のTikTokのユーザー層は全く若い世代ではなかった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

こんな感じ。決定的に違うのはまず女子が少ない。

●ほとんど誰も踊ってない
●くだらない(汗)面白動画山盛

という感じでしょうか。
米国では若い素人女子(男子もいるが)がメジャーになってそれでお金持ちになれるメディアなのにたいし、日本ではふざけた面白動画っていうイメージがあります。米国は綺麗な女の子が素敵な家で踊るパターンが大半なので、みんな食い入るように憧れの目で見たりするわけですが(笑)、日本だと動画を上げている層もブルーカラーが多くて(もちろん面白いのもありますよ)見ている層も同じではないかと思います。

米国のTikTokは憧れの対象
日本のTikTokは笑いの対象

という感じもしますね。

日本のTikTokの場合、Instagramと違って全世界に配信されたり、または全世界の様子が見えるものではなくて日本でローカライズされているので、ほとんど閉じた狭い世界観です。世界と交えるようにアルゴリズムを変更してくれないとこのまま日本のTikTokはどんどん休眠が増えていくように思います。イケてる女子は海外と交わるInstagramに注力してしまうと思いますよ。

おそらく総務省が数千万はかるくかけてるけど無料のKindle本。目を通しておくべきです。プレレゼン資料にも使えます。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2021年8月24日の記事より転載させていただきました。

文・永江 一石/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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