皆さんはロータリーエンジンというと、何を連想しますか?マツダ、RX-7、回転が滑らかなど、メーカーや車種、その特徴を連想される方が多いと思います。ロータリーエンジンが市販車に搭載されるのは、2ローターで、4ローターは、レースの世界で使用されるものがほとんどです。もし、この4ローターを自分の愛車に搭載することができたら、いくら位かかるのでしょうか?

目次
そもそもロータリーエンジンとは?
2ローターのロータリーエンジン

そもそもロータリーエンジンとは?

2ローターのロータリーエンジンを4ローターに変えたい!いくらかかる?
(画像=『CarMe』より引用)

※画像は12A型ロータリーエンジン

ご存知の方も多いと思いますが、ロータリーエンジンは、レシプロエンジンのような往復動ではなく、回転動機構による容積変化を利用して回転動力を出力します。

構造も動作も異なるため、排気量による単純比較はできませんが、日本における自動車税課税時の排気量区分は「単室容積×ローター数×1.5」として換算されます。

ロータリーエンジンは、おむすび形のローター(ピストンとコネクティングロッドに相当)、気密を守るシール(ピストンリングに相当し、アペックスシール、サイドシール、コーナーシール、オイルシールがある)、エキセントリックシャフト(クランクシャフトに相当)、ハウジング(シリンダーやシリンダーヘッドに相当し、ローターハウジング、サイドハウジングがある)などから構成されています。

ロータリーエンジンの長所は、
・軽量でコンパクト
・低振動・低騒音
・エンジンの回転が滑らか
・ノッキングが起こりにくい
・排気ガス中の窒素酸化物(NOx)濃度が低い

短所は、
・大掛かりな冷却装置が必要
・低回転域の燃焼安定性が悪く、熱効率も低いため、燃費やトルク面で不利。
・排気騒音が大きい。
・各シールにかかる負荷方向・摺動速度が常に変動していて、シーリングの確実性・耐久性の確保が困難

世界中の自動車メーカーが開発を行いましたが、1970年代以降も自動車用として量産を続けたのは資本主義圏内ではマツダのみ。マツダは市販車で2ローターと3ローターを投入し、レースでは4ローターのエンジンを手掛けました。

2ローターのロータリーエンジン

マツダは、1970年代に”車の主流はロータリーエンジンへ”というキャッチコピーを出すほど意気込んで、ロータリーエンジンを販売していました。

市販車の2ローターのロータリーエンジンは、コスモスポーツ、ファミリア、サバンナに搭載された10A 、カペラ、サバンナ、ルーチェ、サバンナRX-7に搭載された12A 、コスモ、サバンナRX-7に搭載された12A-6PI、ルーチェロータリークーペに搭載された12A-T、ルーチェ、コスモに搭載された13B/13B-SI、サバンナRX-7、ルーチェに搭載された13B-T、ユーノスコスモ、RX-7に搭載された13B-REW、RX-8に搭載された13B-MSPがあります。

その他、3ローターのロータリーエンジンは、ユーノスコスモに搭載された20B-REWと、レース用として757に搭載された13Gがあります。ちなみに、20Bを自然吸気化、ペリフェラルポート化したRX-7(FD3S)がレース参戦した記録が残っています。

10A型ロータリーエンジン

2ローターのロータリーエンジンを4ローターに変えたい!いくらかかる?
(画像=『CarMe』より引用)

13B型ロータリーエンジン

2ローターのロータリーエンジンを4ローターに変えたい!いくらかかる?
(画像=『CarMe』より引用)

20B型エンジン

2ローターのロータリーエンジンを4ローターに変えたい!いくらかかる?
(画像=『CarMe』より引用)