今や百花繚乱の様相を呈しているSUV(スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル)カテゴリー。
中でも別格の存在感を誇るのが70年以上の歴史を持つトヨタ ランドクルーザーだ。そのランクルの血統を継いだ2台のSUVがFJクルーザーとランドクルーザー プラド。
今も中古車市場でも高い人気を誇るこの2台を徹底比較してみよう。
目次
FJクルーザーってどんなクルマ?
ランドクルーザー・プラドってどんなクルマ?
FJクルーザーってどんなクルマ?
SUV人気が高まっていた2003年、北米国際オートショーにコンセプトカーとして出品。3年後の2006年に北米で市販モデルが発売された。
当初、日本での販売はなかったが、北米仕様車が逆輸入され人気になったため日本仕様の開発が始まり、2010年末より国内販売が始まった。
最大の特徴は丸型ヘッドランプや「TOYOTA」のエンブレムが付くオーバルグリル、2トーンのボディカラーなど往年のFJ40型ランドクルーザーをモチーフとしたレトロなデザイン。
またボディ両側の観音開きドアもほかのモデルには見られないもの。
そのユニークなルックスとは裏腹に、シャシーはプラドと共通のラダーフレームを採用。本格的なオフロード性能を備えている。
タフな走りと遊び心を備えた超個性的なSUVとして熱狂的なファンに支持された。
FJクルーザーは何度かの改良を受けた後、2018年に販売終了。後継モデルは登場しなかったため希少モデルとなり、今も中古市場では高い人気を誇っている。
ランドクルーザー・プラドってどんなクルマ?
1984年にランドクルーザー70のライトデューティー版として登場。当初は「ランドクルーザーワゴン」と呼ばれていたが、90 年のマイナーチェンジで「プラド」サブネームが与えられた。
その後はモデルチェンジを受けるたびに高級化が進み、現在では本格的なオフロード性能とラグジュアリーさを併せもつ、高級SUVの代表的モデルとして人気となっている。
現行モデルは2009年に登場した4代目。度重なる改良を受けながら13年目を迎えるロングセラーとなっている。
ラダーフレームのシャシーやセンターデフ式フルタイム4WDの駆動方式など、クルマとしての基本骨格は本格クロスカントリー4WD。
欧州では「プラド」の名は使わずに「ランドクルーザー」として販売されていることからもそれが分かる。
乗用車ベースのSUVであるハリアーやRAV4にはないタフさが支持されるいっぽう、高級3列シーターとしてファミリーカー需要もあり、多面的な魅力をもつモデルだ。