政府が「働き方改革」に取り組みはじめた2018年以降、よく聞くようになった「複業(パラレルワーク)」や「副業」という働き方。
じつは、「複業」と「副業」には明確な違いがあります。
こちらの記事では、その違いや定義を解説するとともに、複業のメリットやデメリット、複業におすすめの7つの職種を紹介します。
目次
複業・副業・兼業・伏業の意味や違いとは
複業を行うメリット
複業・副業・兼業・伏業の意味や違いとは
複業と似た言葉として、以下が挙げられます。まずはそれぞれの定義をみていきましょう。
- 副業
- 兼業
- 伏業
複業:複数の仕事を併行する働き方
複業とは、本業を複数もち、併行させる働き方を指します。
複業は「パラレルワーク(parallel work=併行する仕事)」とも呼ばれるように、異なった仕事を2〜3つ以上もち、どれに対しても本業レベルの力を注ぐ働き方を指した言葉です。
副業:サブの収入を確保する働き方
副業とは、本業以外にサブとなる仕事をもつ働き方を指します。
メインの収入は本業から得て、副業では数万円ほどの収入を得る働き方が一般的です。生活費の足しにする、趣味やスキルアップのために使うなど、収入の用途はさまざま。
複業が複数の本業を併行して行う働き方であるのに対し、副業はあくまで本業以外にサブの仕事を持つといった違いがあります。
兼業:本業以外に自身で事業を起こす働き方
兼業とは、「副業」よりも仕事にかける比重が大きい働き方。
ほぼ「複業」と同じ意味で使われるほか、本業とは別に自分の事業を起こす働き方も指します。
伏業:会社に内緒で別の仕事をする働き方
伏業とは、会社に内緒で別の仕事を行う働き方を指します。
パーソル総合研究所の調査によると、従業員に対し複業または副業を禁止している企業は、全体の45.1%。
「複業や副業をしたいけど、勤め先で禁止されている」など理由で、申告せずにこっそり別の仕事を行うケースが伏業にあたります。
複業を行うメリット
複業をするメリットを、以下4つのポイントに分けてみていきましょう。
- 収入が増える
- 働くうえでのリスク分散になる
- 経験&スキルが得られる見込める
- やりたいこと、理想の働き方を実現できる
メリット1. 働くうえでのリスク分散になる
「大手企業に務めているから生涯安泰」と言える時代は過ぎました。1997年に起こった日本の金融危機や、四大商社のひとつだった山一證券の倒産を振り返っても、心から安心できる仕事は存在しないと言えるかもしれません。
だからこそ、本業を複数持つ複業の働き方は、有効なリスク分散となります。
ひとつの企業や職種・業種に偏らず、複数の仕事を併行して進めることで、一部が収入の見込めない事態に陥ったとしてもリカバーできるようになるでしょう。
メリット2. 幅広い知識・経験・人脈が得られる
複数の仕事を行うことで、そのぶん経験が増え、自身のスキルアップにも繋がります。
一つの本業だけでは、得られる経験・スキルも限られるもの。自分の趣味や興味に合わせ、複数の本業を併行させる(または掛け合わせる)ことで、幅広い知識・経験・人脈が得られ、自然とスキルアップに繋がるのです。
メリット3. 収入が増える
複業や副業で仕事を増やすことで、収入増に繋がります。
どんな仕事を選ぶかにもよりますが、dodaが行った調査によると、副業者のうち約3割が月10万円以上の収入を得ているという結果が出ています。

メリット4. やりたいこと、理想の働き方を実現できる
「本業以外にもやりたいことがある」
「場所や時間に縛られない、理想の働き方をしたい」
そう考える方にも、複業はおすすめです。
営業の仕事をしながら週末はWebデザイナーとして働く、在宅でできる仕事を複数掛け持ちして、いつでもどこでも働けるようにするなど、自分のやりたいことや理想の働き方を実現できます。