黒坂岳央(くろさか たけを)です。 ■Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka

夫より優秀な妻との結婚がうまくいかない原因は「男のプライド」
(画像=FineGraphics/写真AC、『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)

うちの家は「夫(筆者)」より「妻」の方が優秀だ。筆者自身は人様に自慢できる才能などは持ち合わせていないが、奥さんは優秀だと思う。学歴、論理的思考、稼ぐ力、常識などあらゆる面で筆者はかなわない。

こんなことをいうと「夫の自分が格下、なんで自分で言っていて恥ずかしくないのかw」などと声が飛んできそうだ。でもいい。自分はプライドなんて持っていない。事実を本音で述べていきたい。

今回話を進めたいのが、世間で割と聞く「夫の方が優秀でないとうまくいかない」の原因は、男のプライドなんじゃないか?ということだ。そう。男性側が余計なプライドを持たなければうまくいくと思う。実体験で得た知見を書いておきたい。

妻の方が仕事ができる場合、家庭で起きる変化

経済学には「比較優位」という概念がある。簡単にいえば「得意なことを得意な人が集中的にして、作業を分業化することが効率面で良い」とされる考え方だ。家庭内の話でいえば、夫は仕事に集中し、妻は子育てや家事に集中する分業をする、ということである。

最近は稼げる男性も従来に比べて減ってきているので、夫婦共働き、夫婦共家事がスタンダードになってきた。そして例外なくうちも共働きだ。会社員ではなく、二人共自分のビジネスを持って二人で家事や子育てをしている。

「妻の方が稼ぐと、男のプライドが傷つく」という話をよく聞くが、あくまで筆者の場合はそんなことを感じた瞬間はない。むしろ「奥さんの仕事を進めるために、彼女の手を空けねば」とこちらが率先して子供の面倒を見たり、家事を引き受けることはよくある。

お互いに仕事をしていれば、相手のビジネスがうまくいくことを願うのは当然のことだと思う。

妻は共同経営者的存在になる

経営者は孤独だ。ビジネスの結果や責任はすべて自分自身にある。他者のせいにして言い訳をしても利益は変わらない。眼前に突きつけられた毅然とした数字のみが真実である。

しかし、妻が仕事ができる場合、ビジネスの相談役として機能する。自分はビジネスの活動におけるデータを収集し、それを分析して改善を続けている。その際、合点がいかない部分については、積極的に妻の意見を仰ぐことがある。第3者的な冷静な意見がきっかけで、合理的判断につながることも多く、共同経営者的存在になっている。