安定した収入を得られることから人気のある「不動産投資」。不動産投資に興味があるものの、不動産についての知識に自信がなく、なかなか始められないという人も多いのではないでしょうか。

また、不動産の勉強をしようと思ったときに、最も耳にするのが「宅建」という資格。宅建資格は、果たして不動産投資をするうえで必要なのでしょうか? 今回は、不動産投資における宅建資格の必要性と、資格を保有したときのメリットを解説します。

目次
そもそも宅建資格とは?
不動産投資に宅建資格は必要か?
 ・取る必要はないが、法律を知ることでメリットはある

そもそも宅建資格とは?

「宅建」とは、不動産取引の専門家「宅地建物取引士(宅建士)」および、その資格や試験について言及する際の略称です。

宅建士の主な業務内容は、住宅の売買や賃貸契約など不動産取引をしようとする契約者に対して、その契約者が知っておくべき事項(重要事項)を説明することです。不動産の専門家として契約者に説明することができるのは、宅建士だけに認められています。

宅建士は、土地や建物についての専門知識や、民法や宅建業法・法令制限などの法律に関する幅広い知識を持っている必要があります。

宅建士になるための資格試験を「宅建試験」と呼びます。宅建は、これから不動産関係の仕事にチャレンジしたい人が、不動産の知識を得たいと思ったときに必ず耳にする定番の国家資格です。

宅建士になるための「宅建試験」は、毎年20万人前後の受験者数で、2019年は約22万人が受験しました。ほかの国家資格と比べても群を抜いて人気です。その理由のひとつとして、受験資格に学歴が問われないために幅広い人が受けられる点もあるでしょう。

不動産投資に宅建資格は必要か?

不動産投資は大きなお金が動くこともあり、しっかりと知識を身につけたうえで投資を始めたいと思うのは当然です。不動産の知識を得るために、「宅建資格」の受験を考えたことがある人もいるのではないでしょうか。実際のところ、不動産投資に宅建資格は必要なのでしょうか?

取る必要はないが、法律を知ることでメリットはある

結論からいうと、不動産投資をするために宅建資格の保有は必須ではありません。しかし、宅建資格を得るまでには「権利関係」「宅建業法」「法令上の制限」「税金」など、不動産の取引における知識を幅広く網羅するので、資格を持っていると不動産投資家においてもメリットになることは多くあります。

次からは、不動産投資家が宅建資格を持つメリットを、ポイントに分けてご紹介します。