目次
ベテルギウスを観察した! 見え方ビフォーアフター
変光星としてのベテルギウス
冬の大三角を構成するオリオン座の星、ベテルギウス。全天で9番目に明るい星でしたが、昨年末に観測史上もっとも暗くなっていて、超新星爆発を起こして一生を終えるのでは…と話題になりましたね。
皆さん、実際に違いを観察してみましたか? とはいっても、「前のベテルギウスなんて覚えてないし、肉眼でわかるもんなの…?」となると思うので、比較してみましたよ。
ベテルギウスを観察した! 見え方ビフォーアフター
こちらの写真は、2019年10月4日のオリオン座。「変光星」についての記事を書くために写真を撮っていたとき、東の空から昇ってきたので、ついでに撮っておいたものです。
右にある星、2等星のベラトリックスと比較すると、左側にある1等星のベテルギウスの方が明るいですよね。
そして、こちらが2020年1月15日に撮影したもの。南の空に上がったので星座の角度が変わっていますが、矢印は同じ星につけています。左のベテルギウスと右のベラトリックスが同じような明るさに見えます!
これまでは、オリオン座でもっとも明るい星、リゲル(右下の星)に引けをとらなかったベテルギウスですが、目で見てわかるくらいの違いになっていますね。
変光星としてのベテルギウス
見た目的にもいよいよ爆発の危険があるのかも…と思ってしまいそうですが、ベテルギウスも以前ご説明した「変光星」という、明るさが変化する星の1つ。
星は寿命が終わりに近づくと、明るくなったり暗くなったりを繰り返すものの、星が変光する理由は複数あるので、今回の減光の理由は終わりがくる直前だからとは言い切れません。
もともとベテルギウスは半規則的な変光星に分類され、いくつか変光のサイクルを持っています。複数のサイクルの最小値が一致すると、いまのように暗くなってもおかしくないとのこと。
また、ガスや塵が星を暗くしてしまっているのではと考える天文学者もいます。
10万年以内には爆発を起こすのではと言われていますが、天文学的には近日でも、私たちの感覚においては、まだまだ先の話のようです。
さて、ベテルギウスの話のように、星の終わりといったら爆発するというイメージかもしれませんが、必ずしもそういうわけではないんです。
そもそも、星の仕組みとは? そして、星の寿命ってどのように決まるのでしょうか。