スクワットで正しく体幹が使われているか知る方法

スクワットをやるなら腹筋は鍛えなくていいのか!?度々論争が起きるこの問題に専門家が答える
(画像=写真1-1 バーベルスクワットを現在使用している重量で行う、『FITNESS LOVE』より 引用)

スクワットの際に、しっかりと体幹が働き身体を支えられているか確認する方法があります。

スクワットをやるなら腹筋は鍛えなくていいのか!?度々論争が起きるこの問題に専門家が答える
(画像=写真1-2 スクワット前のストレッチ、『FITNESS LOVE』より 引用)
スクワットをやるなら腹筋は鍛えなくていいのか!?度々論争が起きるこの問題に専門家が答える
(画像=写真1-3 スクワット後に硬くなっている場合や違和感が出た場合は体幹をうまく使えていないか、重量が重すぎることを疑おう、『FITNESS LOVE』より 引用)

それはバーべルスクワット(写真1―1)を行う前と後に(写真1―2、写真1―3)のストレッチを行なってみて、硬くなっているか、やわらかくなっているか確認する方法です。もし、腰に許容範囲以上の負荷がかかる、もしくは体幹の機能が正しく使われていない状態(腹圧がかからない状態)で行なったならエクササイズ前(写真1―2)よりエクササイズ後(写真1―3)の方が、身体が硬くなる傾向にあります。逆に体幹が上手く使えた状態で、同じストレッチを行うと身体がやわらかくなるか、エクササイズ前と同じになります。 もしあなたがスクワット後のストレッチで身体の柔軟性が低下してしまった場合は、その重量に対して体幹が耐えられていない可能性があります。そのようなトレーニーは、そのままスクワットの重量を上げていくと、腰を痛める危険性が高くなります。これに当てはまるようなトレーニーは、スクワットだけではなく、別途、体幹トレーニングを取り入れることを考えてみても良いと思います。

動きの準備としてのプランク

話がそれましたが、改めて今回は、主にスクワットをすればする程、腰が硬くなってしまう人を対象にその準備運動を紹介したいと思います。この準備運動のことを私は「ムーブメントプレパレーション(動きの準備)」と呼んでいます。正しく体幹を使えるようにするための準備運動です。 その中で最も有名なのは「プランク」です。この種目はスポーツ選手のトレーニング現場でよく見られますが、その効果は賛否両論です。つまりこの種目も行い方が悪いと身体は逆に硬くなり、正しく行えれば身体に良い影響をもたらします。もうひとつ、この種目で誤解を得やすいのは、この種目をメイン種目として行うと効果を感じ取ることが難しいことです。通常ではこれらのトレーニングはあくまで、メインのトレーニングの補助種目、またはムーブメントプレパレーションとして本番の種目でケガをしないことを目的に行います。それではプランクの正しい行い方を解説します。目的は自身の体幹に天然のコルセットを手に入れることです。

プランクの行い方

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(画像=写真2-1 背中と棒の隙間をなくすように行う、『FITNESS LOVE』より 引用)

伏臥位(うつ伏せ)の状態で、両肘をたて身体の姿勢を保持します。このとき棒などを当てた際に、背中と棒の隙間をなくすようにします(写真2―1)。その状態を維持できたなら、次に息を吐きながらお腹を凹ましていきます(写真2―2)。お腹を凹ますことを「ドローイン」と言いますが、ドローインの状態でプランクの姿勢を維持します。

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(画像=写真2-2 お腹を凹ました(ドローイン)状態でのプランク、『FITNESS LOVE』より 引用)

最後に、今度は息を吸いながらお腹をできるだけ膨らました状態でプランクを行います。このときお腹が太い状態を維持するように意識します。(写真2―3)その他、プランクはいろいろなバリエーションがありますが、このように体幹がどのような状態でも、ニュートラルな体幹を維持できることが重要です。

スクワットをやるなら腹筋は鍛えなくていいのか!?度々論争が起きるこの問題に専門家が答える
(画像=写真2-3 写真2ー3、お腹を膨らました状態でのプランク、『FITNESS LOVE』より 引用)

これまでプランクの説明を行いましたが、この種目は絶対に取り入れた方が良いかと言えば、それはその人によって違ってきます。大切なのはこの種目を正しく行うことです。そうすることにより身体に良い影響を与えるならば、行なったほうが良いと思いますし、そうでないならプログラムから外しても良いと思います。トレーニングの本質は「やってみないと分からない」ので、まずは「正しいフォーム」で試してみることからはじめてみてはいかがでしょうか?

〈著者プロフィール〉

井上大輔(いのうえ・だいすけ)

兵庫県神戸市出身。滋慶学園大阪ハイテクノロジー専門学校スポーツ科学科トレーニング理論実習講師。整体&パーソナルトレーニングジムを経営(兵庫県明石市)NSCACSCS、NPO法人JFTA理事長。17歳よりトレーニング開始。大学卒業後、スポーツクラブに就職、スポーツコンサルティング事業にかかわる。同時に操整体トレーナー学院学長松下邦義氏に師事、操整体について学ぶ。2006年NBBF全日本選手権第6位。

文・井上大輔/提供元・FITNESS LOVE

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