所有する物件を賃貸に出す場合、入居者からの家賃の振り込みや入退去時の対応をはじめとした管理業務が発生します。賃貸業務はやるべきことは多くあります。オーナー自らが自主管理を行うこともできますが、手がかけられない場合は管理会社に委託した方が無難でしょう。
賃貸管理ではどのようなことを行う必要があるのか。管理会社に委託する場合の選び方とあわせてご紹介します。
目次
賃貸管理とは?
・入居者募集・契約手続き
・日々の管理業務
賃貸管理は管理会社に委託するのがおすすめ
賃貸管理とは?
賃貸管理を行う際、具体的にどのような業務をしなければならないのでしょうか。大きく分けて、入居者が退去するにあたっての対応、次の入居者探し、そして入居が決まった際の手続きや対応、さらに日々の管理業務など、多岐にわたります。
入居者募集・契約手続き
賃貸物件の場合、住人が退去して空室ができたときには、新たな入居者を探す必要があります。広告などを通じて入居者を募り、内覧を行います。無事に入居者が決まれば、賃貸借契約の契約手続きを進めます。住居の注意事項やゴミ出しルールの説明、鍵の受け渡しなど、細かな業務作業も発生するでしょう。
また、新たな入居者への対応だけでなく、更新時の契約も管理業務のひとつです。一般的な賃貸借契約である普通借家契約の場合、更新が2年となっているケースが多いため、2年後の更新時に更新手続きをしていきます。
定期借家契約の場合は、契約期間の満了まで1年~6カ月となる時期に再度の連絡が必要となります。
日々の管理業務
日々行う必要がある管理業務は、「入居者の管理」と所有する物件によって「物件の管理」の2点が主に挙げられます。
入居者の管理
騒音をはじめ、ペットの鳴き声やにおいの問題、タバコの煙などの苦情、ゴミ出しといった共用スペースの使い方など、入居者の間で起こるトラブルがあれば対応しなければなりません。注意喚起をすることですぐに解決できる問題もあれば、なかなか解決できないトラブルも中にはあるでしょう。しかし、隣人トラブルを防ぐためにも、管理側が間に入って問題を解決していく必要があります。
また、入居者の家賃滞納があった場合、状況を確認して催促しなければいけません。連絡が取れない場合には直接訪問したり、なかなか振り込まれない場合や何度も滞納が発生している場合は督促状を作成したり、さらには訴訟する事態まで発展したりする恐れもあります。これらの問題を防ぐためには、入居前の段階であらかじめ精査する必要があるでしょう。入居者審査の時点で見極めることも大切な業務です。
物件の管理
廊下やエントランス、ポストなど共用スペースの管理も必要です。常に行き届いた環境となるよう、定期的な清掃のほか、破損や修繕の対応や、定期的なメンテナンスを行います。
電球が切れた、ガラスが割れている、ゴミが散乱しているなど、共用スペースで起こったものは入居者ではなく管理側が対応します。物件をきれいに保つうえでも欠かせない業務です。
なおマンションの場合には上記の管理はマンションの管理組合が管理方法を決定することになり、1戸を所有する区分マンションオーナー一人の意思では管理はできないことになります。
賃貸管理は管理会社に委託するのがおすすめ
入居者との手続きと日々の物件の管理を主業務として、賃貸管理は細々とした仕事が多く発生します。不動産投資以外に本業があるなら、基本的には管理会社に日々の管理を任せてしまった方が安定した運営ができるのではないでしょうか。費用はかかりますが、管理業務に割く時間と工数を考えても、管理会社に委託することでオーナーの負担は大きく減るでしょう。
管理会社には仲介業務と管理業務をまとめて引き受けてくれる会社と、管理業務だけを専業に行う会社の2つのパターンがあります。賃貸仲介業と管理業を兼業している仲介管理会社ならば、日々の管理に加えて空室が出た場合の入居者の募集や内覧、入居に必要な手続きなども請け負ってくれます。
日々の管理業務のみをお願いしたい場合は、管理専業の会社を選びましょう。この場合は、入居者募集に関しては、オーナー自ら不動産会社に募集の相談をする必要があります。また募集用の情報も自ら用意することもあります。