ニートと言えば、「学歴がない人が多そう」というイメージを持っている人は多いでしょう。
しかし、ニートの中には高学歴ニートが思いのほかたくさんいます。
なぜ高学歴なのにニートになってしまうのでしょう。
そこには、「高学歴だからこそニートになってしまう明確な理由」があります。
今回の記事では、
- 高学歴ニートはどのくらいいるのか
- 高学歴でもニートになるのはなぜか
- 高学歴ニートが社会復帰する方法
について、詳しく分かりやすく解説していきます!
「良い大学を出たのにニートになってしまった」
「高学歴だからこそ社会生活がつらい」
そんな悩みを持つ方にぜひ読んでいただきたい内容です。
目次
高学歴ニートの割合
世界的基準で見る日本の高学歴ニート
高学歴ニートの割合

高学歴という言葉自体がやや曖昧ですが、一般的に学歴が良いとされるのは「少なくとも大卒以上」であることは確かです。
では、高学歴=大卒と考えたとして、ニート全体のうち大卒がどのくらいいるのか調べてみましょう。
▼全ニートにおける大卒の割合
※全ニートを100%とした場合の割合
①高校卒業 | 全体の77.0% |
②高校卒業の後、専門学校など卒業 | 全体の18.2% |
③高校卒業の後、大学卒業(大卒) | 全体の29.7% |
このデータを見るとニートのうち29.7%が大卒であることが分かります。
一方で、高卒は29.1%、専門卒は18.2%です。
ユーくん えええ!大卒が一番多いじゃん!これは予想外だよ。
高学歴の大卒こそ、最もニートになりやすいのです。
多くの人が「ニートはきっと学歴が低いんだろう」と思い込んでいますが、その考えは正しくないことを証明するデータですね。
世界的基準で見る日本の高学歴ニート

世界中の人たちが、「日本人は勉強ができる」という固定観念を持っています。
そして、その固定観念は間違っていません。
なぜなら、世界各国を対象にした学力調査の結果、「読解力」と「数的思考力」において調査対象24ヵ国のうち日本が最も高い学力を持っていることが明らかになっているからです。
ダルマちゃん 対象国は、アイルランド、アメリカ、イギリス、イタリア、エストニア、オーストラリア、オーストリア、 オランダ、カナダ、韓国、キプロス、スウェーデン、スペイン、スロバギア、チェコ、 デンマーク、ドイツ、ノルウェー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ロシア、日本だよ。
参照:OECD国際成人力調査「PIAAC : Programme for the International Assessment of Adult Competencies 調査結果の概要」
普通に考えれば、「学力が高い=学歴が高い人が多い=ニートになる人は少ない」と予想されますが、高学歴でニートになる人が多いのは日本の特徴でもあります。
世界的基準で見ても明らかに高い日本人の学力。
高学歴でもニートになってしまう理由は「高学歴がかえって障害になっている」ことが考えられます。
内閣府の調査によると、ニートの半数近くが「職種にはこだわらない」と回答しているデータがあります。
ですが実際のところ高学歴のニートは、
- 働けるなら職種は何でも良い
- でもせっかく○○大を出たのにもったいないかも
- 親や周りの人を失望させてしまうのでは
- 何でも良いから働きたいと100%割り切れない
という思考に苦しんでいる可能性が極めて高いと言えます。
ダルマちゃん 逆に学歴が低い方が「何でも良いから働かせてくれ!」って割り切ることができるんだ。