ホーキング博士の懸念
しかしこうした人類のポジティブな進歩の裏には、必ずネガティブな問題がついて回る。
英の著名な物理学者スティーヴン・ホーキング博士は生前、人体の遺伝子操作により生ずる社会的な問題について指摘していた。
例えば、優れた超人への遺伝子操作を受けられるのが裕福層に限られてしまうと、貧困層との間に「遺伝子格差」が生じる。すると経済的な溝ばかりでなく、才能や容姿、寿命などすべて裕福な人が独占してしまうのだ。
またホーキング博士によると、人体のゲノム編集技術は今後50年以内で飛躍的に進歩し、人為的な遺伝子操作が当たり前となる社会が到来する可能性もあると示唆していた。
人類が自分たちの手によってユートピアを築くのか、それともディストピアに陥るのか、まさに今が分かれ目のようである。
reference: futurism, tokyo-np / written & text by くらのすけ
提供元・ナゾロジー
【関連記事】
・ウミウシに「セルフ斬首と胴体再生」の新行動を発見 生首から心臓まで再生できる(日本)
・人間に必要な「1日の水分量」は、他の霊長類の半分だと判明! 森からの脱出に成功した要因か
・深海の微生物は「自然に起こる水分解」からエネルギーを得ていた?! エイリアン発見につながる研究結果
・「生体工学網膜」が失明治療に革命を起こす?
・人工培養脳を「乳児の脳」まで生育することに成功