宮崎氏の訃報

作家の宮崎学氏が亡くなったという報せが届きました。1つの時代が過ぎていった、そんな思いです。

「キツネ目の男」と疑われた事もある人物で、週刊誌記者を経て1996年に「突破者」で作家デビュー。アウトロー的な立場から、反権力・暴力団・部落差別などの視点で様々なメッセージを発信され続けたのでファンが多い事で知られています。

ネット選挙の走り?

私が「このおっさん、相当気合い入ってるな」と思ったのが2001年夏でした。

当時、宮崎氏は「電脳突破党」というインターネット政党の走りのような政治団体を率いており、参院選の比例区で出馬をしていました。自民党で言うと1位舛添要一氏、2位高祖憲治氏という結果になった選挙で私が本格的に選挙運動に初めて携わった参院選です。その後、高祖氏が議員辞職するという色々とあった事も含めて、多くを吸収した夏でした。

さて、この時に宮崎氏は、警視庁前で第一声を行い、今でこそ当たり前となったインターネット選挙も、当時、法解釈の中で「文書図画」が公選法の対象になる事から、音声のみをウェブ上にアップするなどの運動を展開していたように記憶しています。また、売れている作家の出馬だけに応援弁士も多士済々でした。この「警察への挑戦」とも言うべき、ギリギリの線を攻めた選挙運動は、当時の私には刺激的で、研究対象であったのでした。

時代を駆け抜けた「キツネ目の男」の訃報に接して
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)

とは言え、純粋な一学生の私にとってアウトローのイメージがついている宮崎氏との距離感はあるものの「突破者」「不逞者」はじめ氏の著作を面白く読んだのを思い出します。

たまたまですが、今日4月4日月曜出しで構えていたブログがあるのですが、その中に「不逞者」に関連する記述もあり、このタイミングでの訃報に驚くばかりでした。大学卒業後、テレ朝時代には勉強会などでお会いする機会がかなりありましたが、振り返れば、政治の世界へ入ってからは接点そのもののが無くなっていまし。