DFの種類
センターDF
センターDFとは、文字通り、真ん中(=センター)に位置するポジションのことです。
通常の戦術では2枚か3枚がこのセンターディフェンスとして配置されるケースが多いです。主な役割としては、ラインコントロールがこのセンターディフェンスでは求められます。このラインコントロールをすることで、相手チームのフォワードが裏の空いたスペースへ抜け出すことを未然に防ぐことができます。なので、常に相手チームのフォワードとラインの駆け引きをすることで、チャンスの芽を紡ぐことが求められています。
サイドDF
サイドDFとは、サイドに位置するディフェンスのことです。
通常のフォーメーションでは左右両サイドの2枚がサイドディフェンスとして配置されるケースが多いです。このサイドディフェンスは守備だけではなく、攻撃での役割も多く求められるポジションです。なので、必然と運動量が求められます。守備では、相手チームのウイングフォワードがドリブル突破することを死守し、攻撃面ではサイドを駆け上がるタイミングや、味方フォワードへあわせるクロスの精度を高める必要があります。
アンカー
アンカーは、ディフェンスのポジションというよりは、1つ前のミッドフィルダーのポジションと認識した方が正しいでしょう。2010年の南アフリカW杯のとき、阿部勇樹選手がこのアンカーというポジションに配置され注目を浴びました。このアンカーというポジションはセンターディフェンスの1つ前のポジションに配置され、センターディフェンスよりも早く、相手チームからボールを奪取したりと未然にピンチを防ぐことが求められます。なので、危機察知能力やボール奪取能力に長けている選手が配置されることが多いです。
ストッパー
ストッパーというポジションは今ではあまり聞きなれないポジションになりました。
ストッパーは、相手チームのフォワードに対してマンツーマンでマークすることが大きな役割となります。また、リベロの前にストッパーというポジションが配置されることから、事前に相手チームのフォワードに当たり負けしないフィジカルの強さ、ボール奪取能力が求められるポジションです。つまり、対人能力の高さがこのストッパーには必要となります。
リベロ
リベロというポジションも現代サッカーでは死語のような感覚です。
リベロは別名スイーパーというポジションで、ストッパーの背後に位置するポジションです。ストッパーと異なる点は、相手チームのオフェンスをマンマークすることはなく、他のディフェンスのカバーをすることが大きな役割となります。なので、ピンチになったときは、すぐにカバーリングできる危機察知能力などが求められるポジションです。守備のスペシャリストといったイメージが強いのがこのリベロというポジションです。
世界的に有名なDF
セルヒオ・ラモス選手(レアル・マドリード)
まずは世界的に有名なディフェンダーとしてレアル・マドリードに所属し、スペイン代表のセルヒオ・ラモス選手です。
セルヒオ・ラモス選手は、レアル・マドリードでは主にセンターディフェンスを務めますが、場合によっては右サイドディフェンスもこなします。特徴としては、なによりも人並外れたフィジカルコンタクトの強さといえるでしょう。相手チームのフォワードが裏のスペースへ抜け出したときは、スライディングでボールを奪取し、ロングボールの競合いには負けない高さがあります。また絶対に得点を許さないというファイトスピリッツは見ていてワクワクしますよね。
さらにセルヒオ・ラモス選手は守備だけではなく、攻撃でも優れたセンスをもっています。ディフェンスながらセットプレーでは、その高さとフィジカルの強さから多くの得点を生んでいます。
マルセロ選手(レアル・マドリード)
続いてはレアル・マドリードに所属し、ブラジル代表のマルセロ選手です。
マルセロ選手は、あのアフロヘアーが特徴的ですよね。レアル・マドリード、ブラジル代表ともに左サイドディフェンスとして起用されます。マルセロ選手は、献身的な守備はもちろんなんですが、攻撃面で非凡な才能を発揮しています。なによりも、足元のテクニック、ボールコントロール能力は、ディフェンダーの選手とは思えないほど、並外れたテクニックを持っています。サイドチェンジからのロングボールなどは、いとも簡単にトラップしてしまいます。
また、キックの精度も長けており、マルセロ選手があげるクロスは正確無比なクロスばかりです。さらに状況を見て中に入り込み、自らミドルシュートを放つシーンも数多くあります。
ジェラール・ピケ選手(バルセロナ)
最後はバルセロナに所属し、スペイン代表のジェラール・ピケ選手です。
ピケ選手は、なによりも「巧くて強い」センターディフェンスです。193cmの高さがありセットプレーやフィジカルコンタクトには定評がある一方で、足元のテクニックにも優れています。とくに、絶妙なボールキープ力と前線へのパスを配給する繊細なタッチはディフェンスとは思えないほどのテクニックです。さらに、チャンスであれば前線へあがり、屈強なフィジカルでセットプレーから得点を数多く生み出しております。
また守備では、危機察知能力に優れており、相手チームのチャンスをいとも簡単にボール奪取してしまいます。空中戦では抜群の存在感を見せ、守備では屈強なフィジカルで守備ができる世界最高峰のディフェンスの一人といえるでしょう。