アフターファイアーは燃焼不足などで起きる
一方、アフターファイアーは空燃比に対し回転数が早すぎて燃焼が終わらない、燃料が濃すぎたり点火プラグの不調、逆に燃料が薄すぎてエンジンが焼き付くなどして燃焼しきれない、などの理由で未燃焼ガスを残したまま排気管に排出される事で起こります。
そのままでは非常に高温でいつ発火してもおかしくない状況ながら、酸素不足で発火しないのですが、排気口に近づくにつれて酸素が増えるため爆発的に発火するのです。原理としては、火災現場で密閉された空間の未燃焼ガスが、その空間の破壊その他の理由で急激に酸素を吸入、発火爆発する「バックドラフト」と似た現象と言えるでしょう。
回転数は高いながらも急激にアクセルを戻した時に起きやすく、出力空燃比を優先して燃料を濃くセッティングしたレーシングカーではよく起きます。また、理論空燃比でストイキ燃焼の状態や、リーンバーンでも燃焼速度が遅いため、回転数が高すぎると燃焼が終わる前に排出されてしまい、未燃焼ガスがアフターファイアーを起こします。
先に書いたように排気管内で起きた場合はエキマニの触媒やマフラーのタイコ内のグラスウールが焼損したり、サイレンサーが溶損して穴が開いたりしますが、その穴から漏れたガスや、あるいは連続したアフターファイアーで排気管内の酸素が徹底的に不足し、排出後に着火するようだとバンパーやボディに燃え移り、車両の火災原因にもなるのです。
演出として夜のアフターファイアーは盛り上がるが
こちらの動画のように、イベントでアフターファイアーを演出の一つとして取り入れているようなケースもあります。
カン高いエキゾーストノートにタイヤのスキール音、派手なタイヤスモークにアフターファイアーの火炎や爆発音というのは、派手な「光と音の演出」です。しかし、舞台装置のひとつとして万が一のリスクから安全面に配慮しながら行われるイベントならともかく、一般人が遊び感覚でやるのは危険だという事は、頭に入れておいてください。
提供元・CarMe
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