使いやすいキッチンを手に入れる為に、リノベーション前にキッチンの種類や動線を考えることは大切です。理想のレイアウトを見つけて、信頼できる業者に依頼できるように、キッチンのリノベーションに関する基本的な知識や事例を紹介します。
目次
使いやすいキッチンにするには
・自分に合ったキッチンレイアウトを選ぶ
・ワークトライアングルを意識する
キッチンの位置を移動するリノベーション
・構造によってはキッチンの移動が可能
・キッチンの階を移動することもできる
使いやすいキッチンにするには
家族全員が素敵な食卓を囲む為には、使いやすいキッチンで調理ができることが大前提です。楽しく料理ができたり、家族と会話をしながら料理ができたり、話しながらでも作業がはかどる工夫をキッチンに取り入れてみましょう。
自分に合ったキッチンレイアウトを選ぶ
キッチンのレイアウトは、いくつかのタイプの中から選ぶことができます。
「I型」は、調理台、コンロ、シンクが横一列に並んだデザインで、平行移動のみで作業ができるので動線効率がよい形となっています。
「L型」は、90度角に作業スペースが設置したデザインで、動線が短く、効率よく作業ができます。
「U型」は、L型にさらに作業スペースを90度角に設置したデザインです。
「II型」は、作業スペースが2列平行に並んだデザインで、歩き回らず作業ができ、収納も十分に確保できます。
I~II型が壁についているかついていないかでさらにタイプが分かれます。
「アイランド型」は、作業スペースが壁から独立したデザインで、周りとのコミュニケーションが1番取りやすいタイプです。
「ペニンシュラ型」は、作業スペースの一部が壁に接して、広く突き出しているデザインで、アイランドキッチンよりスペースを節約できます。
キッチンの交換の費用相場
水道、ガス、電気、換気など、様々な機能が集結しているキッチンは、内容によってはかなりの予算となります。
レイアウトタイプ別のキッチンリノベーションの費用相場を参考にしてみてください(同一タイプでも、サイズや選ぶ素材などによって大きく異なります)。
- 「I型」:40~70万円
- 「L型」:70~90万円
- 「U型」:90~200万円
- 「II型」:90~200万円
ワークトライアングルを意識する
シンク、コンロが並ぶ作業スペースに、もう1つあるキッチンの必需品が冷蔵庫です。キッチンの動線は、このシンクとコンロ、そして冷蔵庫の3点が三角形になる「ワークトライアングル」の形が理想的と言われています。
それぞれの辺の長さは、「シンク~コンロ」が120~180cm、「コンロ~冷蔵庫」が120~270cm、「冷蔵庫~シンク」が120~210cmが最も作業効率がよくなる幅と言われています。
これを超えると無駄な動きが出てしまい、これより短いと配膳や収納などのスペースが確保できず、動きづらく作業効率が悪い空間になってしまいます。
キッチンで料理をする人以外が多く使う冷蔵庫は、入り口付近に配置するのが基本的に良いとされています。また、冷蔵庫を配置する際は、ドアの開き方向もしっかり確認しましょう。
キッチンの位置を移動するリノベーション

そもそもキッチンの場所に不満があっては、キッチンを新しくしても納得のいく仕上がりにはなりませんよね。
では、キッチンスペースごと、場所を移動することは可能なのでしょうか?
構造によってはキッチンの移動が可能
前述にもありましたが、キッチンには多くの配管が通っている為、どこでも移動させられる訳ではありませんが、構造によっては移動させることが可能です。
配管は床下に通っているので、床下に空間がない家は、キッチンの移動は困難です。最近のマンションであれば自室の二重床内を配管が通っているため、比較的メンテナンスがしやすい傾向です。築古マンションだと床下のコンクリートに配管が埋まっていることも多く、容易に工事ができません。
また、真下の部屋の天井裏を配管が通っていることもあります。このような状態だと真下の住人の協力なしに進めることは不可能になります。
最後に、給排水管の具体的なチェック方法ですが、直接見ることができないため、不動産会社を通して前の所有者や管理組合から、自室の配管の工事履歴を聞くしかありません。
キッチンの移動の費用相場は、キッチン交換費用と配管工事費用とは別に30~150万円程度かかります。
キッチンの階を移動することもできる
来客を考えて、玄関からそのまま1階のリビング・キッチンに行けた方がいいという考えや、風通しも眺めもいい2階にリビング・キッチンがほしいという考えがあると思います。
キッチンの階移動も、配管の問題がなければ可能です。