特典刷新、使うほど貯めやすく
ランクに紐づく特典も刷新されました。現行のポイントプログラムではステージに応じたクーポンが配信されていましたが、6月に開始されるランク制では、dポイントを貯めた際に獲得できるポイント数がランクに応じて増える特典が用意されています。
「2つ星」では1.5倍、「3つ星」と「4つ星」では2倍、「5つ星」では2.5倍のポイントが付与されます。ポイントを貯めれば貯めるほど、さらにポイントが貯まりやすくなるのが新しいポイントプログラムの特徴。しっかり使っているユーザーにとっては、これまでよりポイントが付与されやすくなりました。
では、ドコモ回線を契約しているメリットがまったくなくなかったというと、必ずしもそうではありません。新しいポイントプログラムでは「長期利用ありがとう特典」として、誕生月にd払いで付与されるポイントが大幅に上がります。
例えば、「3つ星」でドコモの回線を3年以上利用している場合はプラス3%、6年以上でプラス8%、10年以上でプラス15%と、継続利用年数に応じて追加でもらえるポイントが上がっていきます。追加のポイントは契約している料金プランで異なり、データ容量が使い放題の「5Gギガホ プレミア」などで5000ポイント、段階制の「5Gギガライト」などで3000ポイントまでが上限になります。
回線契約の有無による不公平感を解消
ドコモがポイントプログラムを刷新する背景には、ユーザーから「ポイントが貯まりにくい」という声が上がっていたことがあったといいます。現行のステージ制ではステージに応じた追加のポイントがなかったため、dポイントを貯めるためのモチベーションが弱くなっていたというのも理由の1つです。
一方で、回線契約の長さが影響するのは誕生月だけになりました。dポイントは回線契約なしで貯めることもできるため、回線契約の有無でステージが変わる不公平感は解消された格好です。「共通ポイント」としての性格をより色濃くしたのが新しいポイントプログラムと言えるでしょう。
元々ドコモは、dポイントの導入にあたり、事業基盤を回線契約からdアカウントの会員へと切り替えようとしていました。料金値下げなどで通信料収入が伸び悩むなか、モバイルの回線だけに頼らないビジネスモデルの構築は喫緊の課題と言えます。一方で、これまでのdポイントクラブは、回線契約のあるユーザーを手厚く優遇していたのも事実です。
6月の改定は、こうした理想と現実の乖離を埋める意味合いもありそうです。
文・石野純也/提供元・TECHABLE
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