あなたが好きな魚介は、何だろうか。好みは、他の人と同じだろうか。総務省の家計調査で公表されている都道府県別の「魚介の購入頻度」のデータをこのような視点で見ると、楽しめるかもしれない。
「生鮮魚介」の購入頻度ランキング
2022年2月8日に公表された家計調査(2021年調査分)は以下のとおり。この調査では、2人以上世帯の魚介類の購入頻度などが公表されている。まず、「生鮮魚介」のエリア別の購入頻度ランキングを紹介しよう。
エリア | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
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北海道 | さけ | まぐろ | えび | ほたて貝 | いか | かれい | たこ | かつお | ぶり | さば |
東北 | さけ | まぐろ | かつお | えび | いか | ぶり | ほたて貝 | かれい | たこ | あさり |
関東 | まぐろ | さけ | ぶり | えび | いか | かつお | たこ | あさり | ほたて貝 | あじ |
北陸 | さけ | ぶり | まぐろ | えび | いか | かれい | あじ | かつお | たこ | あさり |
東海 | まぐろ | さけ | ぶり | えび | いか | かつお | たこ | あさり | さば | あじ |
近畿 | さけ | まぐろ | えび | ぶり | いか | かつお | たこ | たい | かれい | さば |
中国 | さけ | ぶり | えび | いか | まぐろ | あじ | かつお | たい | かれい | たこ |
四国 | さけ | ぶり | かつお | えび | いか | まぐろ | たい | あじ | たこ | さば |
九州 | さけ | ぶり | えび | あじ | いか | たい | さば | まぐろ | いわし | あさり |
沖縄 | さけ | まぐろ | えび | さば | いか | たこ | ぶり | かつお | あさり | ほたて貝 |
全国的には「さけ」が、首都圏では「まぐろ」が人気
北海道から沖縄までの10エリア別ランキングでは、「さけ」が8エリアで1位、「まぐろ」が2エリアで1位だった。
「まぐろ」が1位だったのは、「関東」と「東海」。首都圏では「まぐろ」に軍配が上がったが、全国的には「さけ」のほうが人気のようだ。「ぶり」も人気で、「北陸」「中国」「四国」「九州」の4エリアで2位にランクインしている。
次に人気があるのは「えび」で、5エリアで3位に入っている。
ちなみに、高級魚である「たい」の順位が最も高かったのは「九州」で、6位だった。長崎県や福岡県は、真鯛の産地として有名なので納得できる。
「干した魚介や加工品」の購入頻度ランキング
先ほど紹介したデータは「生鮮魚介」を対象としたものだが、干した魚介や加工品などのデータも公表されているので紹介しよう。
エリア | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 |
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北海道 | かまぼこ | ちくわ | 魚介の漬物 | 揚げかまぼこ | 魚介の缶詰 |
東北 | かまぼこ | ちくわ | 魚介の漬物 | 揚げかまぼこ | 魚介の缶詰 |
関東 | かまぼこ | ちくわ | 揚げかまぼこ | 魚介の缶詰 | しらす干し |
北陸 | かまぼこ | ちくわ | 揚げかまぼこ | 魚介の漬物 | 魚介の缶詰 |
東海 | かまぼこ | ちくわ | 揚げかまぼこ | 魚介の缶詰 | しらす干し |
近畿 | ちくわ | かまぼこ | 揚げかまぼこ | 魚介の缶詰 | しらす干し |
中国 | かまぼこ | ちくわ | 揚げかまぼこ | 魚介の缶詰 | たらこ |
四国 | ちくわ | かまぼこ | 揚げかまぼこ | 魚介の缶詰 | しらす干し |
九州 | かまぼこ | 揚げかまぼこ | ちくわ | 魚介の缶詰 | たらこ |
沖縄 | 魚介の缶詰 | ちくわ | かまぼこ | 揚げかまぼこ | かつお節・削り節 |
「かばぼこ」が7エリアで1位、「ちくわ」が2エリアで1位
10エリアのうち7エリアで「かまぼこ」が1位、2エリアで「ちくわ」が1位、1エリアで「魚介の缶詰」が1位となった。「魚介の缶詰」が1位だったのは「沖縄」だ。
「かまぼこ」が1位だった7エリアの2位は「九州」を除いてすべて「ちくわ」、逆に「ちくわ」が1位だった2エリアの2位はどちらも「かまぼこ」だ。「九州」の1位はかまぼこだったが、2位は「揚げかまぼこ」だった。ここでいう「揚げかまぼこ」は、鹿児島名産のさつま揚げだろう。
あなたは多数派?少数派?
あなたが住んでいるエリア、そしてあなたがよく買う魚介をランキングと比較してほしい。あなたの好みは同じ地域に住む人とほぼ同じだろうか、それとも「少数派」だろうか。
このように、家計調査では食材・食品を細かく分類し、購入頻度や年間の支出額などを明らかにしている。魚介の他に、「肉」「野菜」「麺類」「乳製品」などのデータも公表されている。
以下のページからExcelデータをダウンロードできるので、興味がある人は他の食材・食品のデータにも目を通してみてはいかがだろうか。
▼家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表(2021年)
文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト)
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。
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