また、もしつけるならどのような屋号にすればいいのでしょうか?

この疑問を解消すべく、今回はフリーランスエンジニアにとっての屋号事情について解説。また、屋号例30個をご紹介します。

これからフリーランスエンジニアとして活動しようと考えている方は、ぜひご覧ください。

目次
屋号とは?
フリーランスエンジニアが屋号をつけるメリット

屋号とは?

そもそも屋号とは、「フリーランスや個人事業主が事業をするうえで使用する商業上の名前」を指します。

法人における会社名(〇〇株式会社)が、フリーランスにとっての屋号にあたります。開業届や確定申告といった書類には、屋号を記入する箇所もあります。

このようにきくと、屋号はかなり重要そうに思えますが、じつは必須のものではありません。

フリーランスエンジニアに屋号は“必須ではない”

法人の場合は必ず社名をつけなければなりません。しかし、フリーランスの場合には、屋号はつけてもつけなくても、どちらでも問題ないのです。

屋号をつけない場合は、本名で活動することになります。また、フリーランスの方が税務申告などで使うのも本名。そのため、屋号はあくまで補完的な役割が強い、任意のものなのです。

実際、筆者のまわりのフリーランスエンジニアのなかに、屋号がなくて困っている人はいません。そこまで屋号にこだわる必要性はないでしょう。とくに個人で活動するフリーランスエンジニアにとっては、まずは自分の名前を売る方が先決かもしれません。

屋号はいつでも変えられる

また、屋号はいつでも変更できます。

  • 「事業の種類が変わったから、屋号を変更したい」
  • 「屋号が思ったほど浸透しなかったので、変更したい」
  • 「他の人の屋号と似ていて、変更したい」

といったケースでも問題ありません。屋号はいつでも変更でき、変更の届出なども必要ありません。

また、事業が増えたなどの理由で屋号を2つ以上持つことも可能です。

フリーランスエンジニアが屋号をつけるメリット

それでは、屋号をつけるメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。メリットについて確認しておきましょう。

メリット1. 社会的信用度がアップ(する場合がある)

フリーランスエンジニアが屋号をつけることによって、信用されやすくなるケースもあります。

たとえば「〇〇システム」などとエンジニアであることが分かりやすい屋号をつけると、初対面やインターネット上の人にも自分の職種を示しやすいメリットがあります。また、同じ屋号で長く活動することで、評判や信頼も得られやすくなるでしょう。

しかし、これらメリットを享受するためには、本名よりも「覚えてもらいやすい」屋号をつける必要があります。また、適当につけたり何度も変更したりすると、反対に信用をなくす可能性もあるので注意しましょう。

メリット2. 法人化する際に便利

将来的に法人化を考えているのであれば、屋号をつけておくと便利かもしれません。法人化する際には屋号をそのまま会社名として使えるため、フリーランスとして活動していた際の実績や評価を法人化してからも活用しやすくなります。屋号が知られていれば、求人募集や営業の際にも役立つでしょう。

ただしトラブルを避けるため、フリーランスとして活動している際に「〇〇株式会社」や「〇〇法人」など、法人化していると勘違いされる可能性のある屋号を使うのは避けましょう。詳しくは次章で後述します。

メリット3. 事業専用の口座を作れる

屋号を口座名義にした銀行口座を開設することもできます。

事業用の口座があることで、売上金をそちらの口座に入金し、カードで経費を引き落とすように設定しておけば、プライベートのお金との区別ができ、お金の管理がしやすくなります。確定申告にともなう煩雑な作業を減らすためにも、事業用とプライベートで口座はわけられるのは嬉しいポイントですね。

ただし、屋号で銀行口座を作るには、税務署へ開業届を提出しておく必要があります。