「新電力会社」倒産動向調査
新電力の倒産、過去最多の14件が発生 過去1年で累計31社が事業撤退
~ 調達価格の高騰が打撃 供給1メガワット当たりの販売利益は9割超減 ~
はじめに
エネルギー価格の高騰で電力の調達コストが膨らみ、新電力各社の収益を大きく圧迫している。2021年冬にも、電力市場価格は一時1キロワット当たり200円を超えるなど、現在よりも高値圏で推移していた時期があった。ただ、当時と異なるのは値上がりが長期間にわたり、かつ短期的には値下がりの材料が乏しい点で、新電力各社の経営は当時以上に厳しく、相次いで事業撤退や新規契約を凍結しているほか、経営破綻が多発する要因にもなっている。
今後も、ウクライナ危機を受けた原油・液化天然ガス(LNG)の相場高騰など、世界的なエネルギー需給のひっ迫が想定される。発電量の多くを火力で占める日本では、高値圏にある電気料金がさらに上がる可能性があり、新電力各社においても値上げに踏み切るなどの対応が求められる。ただ、これまで安値であることを理由に差別化を図り、顧客を獲得してきただけに十分な価格転嫁ができない可能性もあり、現状以上の市場価格上昇に耐えきれない事業者の倒産が今後も発生する可能性が高い。
調査結果
- 相次ぐ新電力の倒産、2021年度は過去最多の14件
- 1メガワット当たりの販売利益(推計)、2021年11月はわずか190円 ピークから9割超の急減に
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提供元・帝国データバンク
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