東京を中心に、全国の主要都市間の移動に便利な新幹線。
事前予約が不要で飛行機よりも気軽に利用できるので、急な出張や旅行でも安心です。新幹線を利用する上で不安なのが、切符の買い方や乗り方など在来線とは異なるルールの数々。
切符の種類が多いだけでなく、車両ごとに異なる座席クラスの設定があったりなど、何かと複雑なイメージがあるかもしれません。しかし、新幹線の乗り方は意外とシンプルなので、誰でも簡単に利用することができます。
今回は、新幹線の乗り方を初心者の方でも分かりやすいよう解説していきます。
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新幹線の切符の種類

新幹線は在来線と異なり、列車を利用するために「乗車券」と「特急券」という2種類の切符を購入する必要があります。
一般的な在来線では実際の乗車区間に対する運賃を支払うだけですが、新幹線の利用には特別な料金が加算されます。
それでは、実際にどのような切符があるのか具体的に見ていきましょう。
乗車券
在来線、または新幹線など列車の種類に関わらず、乗車区間に対して加算される運賃。
通勤・通学などでは自宅の最寄り駅から目的地まで購入するのが一般的ですが、新幹線を利用する場合も同様です。
詳しくは後ほどご紹介しますので、ここでは「乗車券の購入は必須」とだけ覚えておきましょう。
特急券

新幹線を利用するために必要な料金に対する切符です。
特急券の種類は「自由席特急券」「指定席特急券」「立席特急券」の3種類で、利用する座席の種類に応じて購入が必要となる特急券が異なります。
「運賃」と「料金」の違いをイメージしにくい人のために細かく説明していきます。
乗車券は「移動にかかる料金」であり、バスやタクシーと同じように考えていただけると分かりやすいと思います。
一方、特急券(料金券)は特別なサービスを受けるために追加で支払う必要がある料金を指します。

例えば、東京〜名古屋間を在来線の普通列車で移動する場合の所要時間は約6時間以上。
それに対し、新幹線を利用する場合は最短約1時間35分と大幅に移動時間を短縮することができます。
特急券は、速くて快適に移動できるという新幹線ならではの利点に対する料金なので、乗車券とは全く異なる存在です。
<新幹線の切符の買い方・座席の種類>

切符を購入する上で必要となる情報は「乗車区間と日時」「人数」「利用する列車の種類」の3つ。
利用する列車によっては座席指定が必要となる場合があります。
まずは、座席の種類を押さえていきましょう。
1. 座席の種類を選ぶ

新幹線の列車は「普通車」「グリーン車」「グランクラス」の3種類に分けられています。
一般的に親しまれるのは普通車で、列車ごとに全車指定席と一部自由席が設けられている車両があります。

追加料金を支払えば、グリーンクラス、またはグランクラスといった快適な車両の座席も利用可能。
特に、グランクラスは国内でも一部の路線にしか設けられていない特別な車両なので必見ですよ。
普通車自由席

自由席は、乗車日時やシートの指定をせずに利用することができる普通車の座席です。
空席があれば、対象車両の好きな座席に座ることができます。
乗車時間がはっきりと分かっていない場合は、自由席を利用するのがおすすめです。
指定日であれば特急券が終日利用可能なので、お好きな時間帯の列車に乗車していただけます。

急な出張や旅行で新幹線を利用する場合、切符を購入しようとすると指定席が既に満席となっていることがあります。
そんな時に自由席は便利です。
運が良ければご自身の出発駅が始発の列車に乗車できることもありますよ。
普通車指定席

指定席は、その名の通り新幹線の切符を購入する際に乗車日時と車両・座席の指定が必要となります。
自由席のような乗車時間の柔軟性はありませんが、事前に座席を確保できるのが嬉しいポイント。
年末年始やお盆など人の移動が多い時期や複数人で利用する際は、事前に座席を指定しておくことで必ず座ることができます。

小さなお子さま連れの家族や大きな手荷物をお持ちの方は、確実に座れる指定席を利用することをおすすめします。
グリーン車

グリーン車は、飛行機で例えるならビジネスクラスのような快適性が魅力の座席です。

普通車に比べ、座席の幅やシートピッチが広めに設けられており、ゆっくりとくつろぐことができます。

リクライニングシートが通常よりも深く倒れる他、足元にはフットレストも備えられているので長時間の移動も快適です。

乗車する列車により異なりますが、パーサーからおしぼりが提供されたり、ブランケットの貸し出しが受けられる場合もあります。

利用するには、通常の特急料金に加えグリーン料金が別途必要となりますが、十分に支払う価値があるでしょう。
落ち着いた空間を好むなら、グリーン車の座席を選べば間違いありません。
グランクラス

グランクラスは、東北・北海道新幹線および北陸新幹線の一部列車に設けられた特別席です。

飛行機で例えるなら、ファーストクラスにあたる座席です。
グリーン車両のシート配置が横4列であるのに対し、こちらは横3列(2列+1列)なのでさらにゆったりと造られているのが特徴。
座席のリクライニングは深く、フットレストに加えてレッグレストが完備されています。

軽食やドリンクが無料提供されたり、専任アテンダントによるサービスが受けられたりなど、まさに至れり尽せり。
利用者の少ない時間帯や車両では、これらのサービスを提供しない代わりに快適な座席のみをお得な料金で利用することも可能です。
最上級の空間でラグジュアリーな鉄道旅を演出するなら、マストな存在と言えます。
2. 切符の購入場所を選ぼう

新幹線の切符は、JRの駅構内にある窓口(みどりの窓口)や自動券売機で購入することができます。
その他、旅行代理店やインターネット経由など様々な購入方法がありますが、新幹線をはじめて利用するなら断然窓口がおすすめ。
窓口が混雑している場合は、自動券売機で購入するのも便利です。
ここでは、多くの人が利用する窓口と自動券売機での購入方法を詳しく解説していきます。
窓口(みどりの窓口)

JRの駅構内に設けられている有人の窓口。
JRのスタッフが優しく対応してくれるので、新幹線をはじめて利用する人でも安心です。
乗車日時や目的への到着時刻、座席の種類など細かな希望条件に沿った列車を提案してくれます。
機械やインターネットが苦手な方や、新幹線の切符の購入とは別に駅員へ質問がある方に最適の手段です。
利用する駅や時間帯によっては非常に混雑し、列に長時間並ぶ必要があるので、なるべく時間に余裕を持って足を運ぶことをおすすめします。
自動券売機

駅構内の改札口付近には、ご覧のような自動券売機があります。
窓口が混雑していたり、急ぎで切符を発行したい場合はこちらの利用が便利です。
新幹線に乗車する日時や座席の種類があらかじめ決まっている方は、自動券売機でもスムーズに購入することができます。

基本的な手順さえ覚えれば、誰でも簡単に発券できますよ。
▼【指定席】乗車券・特急券の買い方
1. 「指定席」を選択

2. 利用予定の新幹線の方面を選択(北陸新幹線、東海道新幹線など)し、乗車区間を入力

3. 乗車を希望する日時を選択

日付を選ぶと、時間帯の選択画面へと移ります。

4. 乗車人数を選択

5. 乗車列車の種類(普通車・グリーン車・グランクラス)と座席を選択

希望条件に沿った列車の時刻が表示されるので、座席の種類を選びましょう。
ご覧のように画面の「◯」と表示されているときは、空席があるということを意味しています。

筆者は「普通車」を選択してみました。
座席を指定する場合は、空席がある限り号車指定も可能となっています。

号車指定を行うと、シートマップに表示されている空席の中からお好きな座席を選ぶことができます。
4つ目の工程で選択した人数分、座席を指定することができるので、複数人で予約する際は切符を一括で購入するのがおすすめです。
6. 画面に表示される内容に従って決済を行う

▼【自由席】乗車券・特急券の買い方
1. 「自由席」を選択

2. 利用予定の新幹線の方面を選択(北陸新幹線、東海道新幹線など)し、乗車区間を入力

3. 乗車を希望する日時を選択

4. 乗車人数を選択

5. 画面に表示される内容に従って決済を行う
インターネット

新幹線の切符は、JR各社の公式サイトなどインターネット上で購入することもできます。
切符を買いに駅まで行くのが面倒な人や乗車予定日のスケジュールが忙しい人は、インターネット経由で買うのがおすすめです。

また、JRの公式サイトで購入すると、suicaやpasmoをはじめとする交通系ICカードやお持ちのスマートフォンと紐付けられる場合があります。
在来線の改札を通るような感覚で、スムーズに新幹線を利用することができますよ。