天然記念物として指定されている北海道のオジロワシについてまとめました。オジロワシの生態から特徴、オジロワシと絶滅の関係についてわかりやすく解説します。
オジロワシとは
天然記念物に登録されているオジロワシは、タカ科オジロワシ属に部類される猛禽類です。オジロワシ(尾白鷲)の名前の由来は尾の白さからきているとされています。
先端にカーブを描いた黄色いクチバシが特徴的です。

オジロワシは冬になると日本へ飛来する渡り鳥です。北海道知床半島を代表するオジロワシは、目つきの鋭さと相反して、比較的穏やかな性格をしていると言われています。オジロワシは目的や理由もなく襲うような獰猛な鳥ではないことが知られています。
オジロワシの大きさは?体重は最大で7キロもある?
北海道には本州ではお目にかかることのできない貴重な野鳥がたくさん生息しています。オジロワシの他にもシマフクロウはその代表です。今回ご紹介するオジロワシの体重は、シマフクロウの倍もあるのだから驚きです。
オジロワシの体重は最大で7キロ前後です。体重からしてもオジロワシはかなり大きい鳥であることがわかります。以下の数字はオジロワシのからだの大きさです。メスの方がオスよりもからだが大きいのですね。
《オス》約80センチ・《メス》約95センチ
上記はいずれも翼を広げていない場合の換算です。翼を広げたオジロワシは約2メートルを超え、日本の成人男性の背丈より大きいです。

オジロワシの生態を知る
オジロワシの食性や行動について解説します。
オジロワシの分布
オジロワシはユーラシア大陸やデンマークなどの北ヨーロッパ、日本を含むアジアに広く分布しています。
オジロワシは何を食べている?
オジロワシは雑食性です。オジロワシの主食は魚とされていますが、他にも小型の哺乳類や鳥類、エゾシカなど動物の死骸も食べています。
オジロワシの行動と繫殖期
オジロワシは繫殖期を除き、基本的に単独で行動をする鳥です。冬季では集団をつくり翼を休ませていることもあります。
オジロワシの活動場所は主に、海、河川、湖沼の3点です。
オジロワシの繫殖期は3月から4月です。彼らは敵の来襲が少ない高い木の枝や、険しい断崖に巣をつくります。巣は木の枝などで編まれたものです。1回の産卵に2つの卵を産み、卵はメスが温めます。その期間はなんと約38日間にも上ります。また、オジロワシは主にユーラシア大陸で繁殖を行いますが、北海道の東部でもオジロワシの繁殖は認められています。