会社を辞めようと思っても、上司に言い出せなかったり、辞められる雰囲気ではないなど、様々な状況で辞められないことがあります。そんな場合に、退職代行を利用する方もおられます。しかし、退職代行に否定的な意見を持つ方も少なくありません。ここでは退職代行を使って辞めるのはクズなのか、よくある疑問と対策をご紹介していきます。
目次
退職代行を使うのはありえない?クズ?
退職代行の利用をクズだと思っている否定的な意見
退職代行を使うのはありえない?クズ?

退職代行は、退職の手続きを労働者に代わって行ってくれるサービスのことで、会社が辞めさせてくれない、辞めれる状況にない場合などに利用する方が多いです。近年は退職代行サービスの存在を知っている方も多くなりましたが、だいぶ前から弁護士が退職代行を行っており、目新しいサービスという訳ではないのです。
しかし、退職代行を使うなんてありえない、クズだという方もおられます。特に代行を使われた会社側からすると、自分で退職の手続きすらできないのかと怒る場合もありますが、退職代行を利用しても問題はありませんし、クズでもありません。実際にその理由を見て行きましょう。
クズではない理由①退職するのは自由

まず、退職すると言うのは個人の自由だからです。自衛隊などを除いて民法627条により、当事者が雇用の期間を定めなかったときは解約の申し入れの日から2週間で退職できるという決まりがあります。つまり、会社側が辞めることを拒否できないということになります。
もちろん、辞めると言ったその日で退職すると言うのはできませんし、それを強行した場合にはあり得ないと言われても仕方ありません。しかし退職の申し出をしてから2週間後以降に辞めるという決まりを守れば、退職代行を使って辞めても、問題のある行動と言われる筋合いはないのです。
クズではない理由②退職代行に対して世間の意見も前向きなものが多い

クズではない理由2つ目は、退職代行に対して世間の意見も前向きなものが多いからです。日本労働調査組合が行ったアンケートによると、全国20~49歳の会社員の回答のうち、退職代行を利用しようと思いますかという質問に対して、退職代行を利用するが21.9%、退職代行を利用するかもしれないが25.5%と、約半数が前向きな回答でした。
また、自分や会社の同僚など、身近な人が退職代行を利用したことがあるかという質問では、37.5%の方が経験ありと答えています。この結果からも、退職代行が身近なものになってきていると言えるでしょう。
クズではない理由③退職代行を使えば心身を守れる

最後は退職代行を使えば心身を守れるからです。退職代行を使う前から心身を崩していたり、険悪な職場やハラスメントを行う上司がいる環境では、辞めさせてくれなかったりいじめが酷くなるなど、まともに立ち向かおうとすると更に心身を崩してしまう可能性があります。
退職代行を使えば辞めさせてくれないということはなく、会社にもう2度行きたくないという場合も出向くことなく辞める事が可能です。自分を守るために必要なサービスだと言えます。
退職代行の利用をクズだと思っている否定的な意見

退職代行に対して肯定的な意見もある一方で、退職代行の利用をクズだと思っている否定的な意見も多いです。否定的な意見の1つに無責任だという声があります。退職代行を使うと会社に出社せずに辞めることになるため、引き継ぎもしません。仕事への責任はないのかと怒りを感じる方もいるようです。
また、会社や一緒に働いている人からすると、迷惑をかけられたからクズだという意見も多いです。残された側からは、その人の穴埋めをせざる得なく腹が立つようです。他にも退職代行を使うことがそもそも逃げで卑怯だからクズだ、という意見もあり、迷惑をかけられた人達の中には辛辣な意見を持つ方もいます。