無職のまま時が経つにつれ、様々な思いが脳裏をかすめるようになります。

「このままずっと無職だったらどうしよう」、「やりたいことが見つからない」など、先の見えない状況に不安を感じる人もきっと多いでしょう。

実際のところ、無職の人は世の中にどれくらいいるのかも気になるところ。

今回の記事では、気になる「無職の人の様々な割合」に注目してみました。

  • 無職の割合(数や過去数年間の推移)
  • 正社員と無職の様々な違い
  • 無職の抱える問題
  • 無職から逆転就職する方法

など、無職に関する気になるポイントをまとめています。

今現在無職の方や、これからまもまく無職になる予定がある方に、ぜひ読んでいただきたい内容です!

目次
無職の割合をデータで検証
有職者と無職者を4つの観点で比較

無職の割合をデータで検証

無職の様々な割合 | 無職の抱える問題を解決する最善の方法も解説
(画像=『キャリアゲ』より引用)

全国の無職者の割合、あなたはおおよそ何%くらいだと思いますか?

きっと多くの方が「想像もつかない!」と思うのではないでしょうか。

この章では、無職者数の数や全人口に占める割合、さらには学歴別の無職者数まで、データを用いて解説していきます。

知識として知っておいて損はありませんよ。

では早速データを見ていきましょう。

無職者数の推移

下記のデータは、無職の人の数を示したものです。

44歳までの全人口のうち、無職者数がどのくらいいるのかを見てみましょう。

▼ 無職者数の推移(44歳まで)

 15歳〜34歳の無職者数35歳〜44歳の無職者数
2017年54万人41万人
2018年53万人40万人
2019年56万人39万人
2020年69万人39万人

参考:労働力調査(基本集計)2020年(令和2年)平均結果の要約

このデータによると、2020年の無職者数は15歳から44歳までの合計で108万人となっています。

うち、15歳から34歳までの無職者数は69万人、35歳から44歳までは39万人という結果。

ユーくん 若い世代の方が無職者がかなり多いってことか。なるほど。

データから読み取れることをまとめておきましょう。

  • 2019年までは無職者数がほぼ横ばい
  • 2020年に無職者数は13万人急増している
  • 2020年に無職になった人の割合は若い世代に偏っている
  • 35歳から44歳の無職者数は減少傾向

無職者数の割合

続いて、無職者数ではなく、無職者が人口に占める割合についてのデータを見てみましょう。

こちらも先ほど同様44歳までのデータです。

▼無職者数の人口に占める割合(44歳まで)

 15歳〜34歳の無職者数35歳〜44歳の無職者数
2017年2.1%2.4%
2018年2.1%2.4%
2019年2.2%2.4%
2020年2.8%2.5%

参考:労働力調査(基本集計)2020年(令和2年)平均結果の要約

おおよそ無職者の割合は2%台を推移していることが分かりますね。

ダルマちゃん 100人に2人くらいが無職でいるという感覚だね。

15歳から34歳と35歳から44歳で比較すると、15歳から34歳の方が割合としてはやや低めの推移だったものの、2020年に急に若い世代の無職者が増えたことが分かります。

ダルマちゃん さっきのデータでみると35歳から44歳の方が人数は少なかったけど、割合としては高かったんだね。2019年まで。

2020年と言えばコロナウィルス感染拡大により、多くの人が職を失った時期。

特に影響を受けたのは年齢層が若い人たちであったことが考えられます。

ダルマちゃん 無職者の中には、フリーターだったけどバイトをクビになってしまった人もいるはず。コロナの影響で人件費削減する場合、正社員よりバイトが先に解雇されることが多いんだ。

ユーくん 確かに15歳から34歳まで範囲内には、学生上がりのフリーターも多く含まれているだろうし、コロナで職を失うのも十分にあり得るよね。

学歴別無職者の割合

続いては無職の人たちの学歴に注目してみましょう。

以下のデータは、高卒と大卒を比較して、それぞれ無職者の占める割合を示したものです。

▼無職者の占める割合(高卒・大卒)

 高卒大卒
2012年4.9%15.5%
2013年4.9%13.6%
2014年4.5%12.1%
2015年4.4%10.3%
2016年4.3%8.7%
2017年4.7%7.8%
2018年5.0%7.0%

参考:文部科学省「平成30年度学校基本調査」

一番新しい2018年のデータを見ると、高卒のうち5%、大卒のうち7%が無職になっていることが分かります。

大卒の方が就職率が高いと思われがちですが、無職になる率が高いのは大卒。

これは意外だったかもしれません。

さらに、2015年以前のデータを見ると、大卒の10%以上が無職になっていることが分かります。

ユーくん 大卒の10人に1人以上が無職になってるって、かなり多い印象だね!

このように、高卒だから無職になりやすい、大卒なら無職にならないだろう、というのは単なるイメージでしかないということ。

学歴はむしろ高卒の方が、無職になる割合としては低いことも知っておくと良いでしょう。

有職者と無職者を4つの観点で比較

無職の様々な割合 | 無職の抱える問題を解決する最善の方法も解説
(画像=『キャリアゲ』より引用)

ここからは、正社員として働く人と、無職の人の胸の内を比較していきます。

正社員と無職では、以下の4点においてどのような違いがあるのか、一つずつ見ていきましょう。

  • 経済的なゆとり
  • 生活の充実度
  • 将来への期待度
  • 健康状態の自信

これら4つの項目は、個人の「幸福度」と強くつながるポイントでもありますね。

ダルマちゃん どのくらいの割合の人がそれぞれの項目において満足しているのかをデータで見ていくよ!

1.経済的なゆとり

正社員で働く人と無職の人では、経済的なゆとりがかなり違います。

正社員なら誰もが「お金に余裕がある」とは言えませんが、それでも無職の状況よりは圧倒的に良いです。

▼正社員と無職者の比較(経済面)

 正社員無職
経済的なゆとりがある43.3%15.2%

参考:ベネッセ教育総合研究所「若者の仕事生活実態調査報告書」

正社員で働く人の43.3%は経済的なゆとりがあると回答しているのに対し、無職は15.2%。

想像はついていましたが、その差はかなり大きいですね。

無職になる前に十分な貯金をしている人も中にはいるはずですが、とは言え収入が途絶えることで貯金は減る一方。

とても「経済的に余裕がある」とは言えないのでしょう。

ダルマちゃん 正社員の4割以上が、経済的にゆとりがあると答えているのも興味深いね。

2.生活の充実度

仕事のストレスから解放され、無職の生活を気ままに楽しんでいるのなら、きっと生活の充実度は高いのではないかと予想する人も多いのではないでしょうか。

しかし、実際に正社員と無職で「生活の充実度」について質問したところ、以下のような結果になっています。

▼正社員と無職者の比較(生活充実度)

 正社員無職
理想に近い生活を送っている27.4%13.6%

参考:ベネッセ教育総合研究所「若者の仕事生活実態調査報告書」

この結果は何とも悲しいですが、正社員も無職も生活が充実していると感じている割合はかなり低め。

正社員では27.4%、無職の人においては13.6%のみが、「理想に近い生活を送っている」と回答しています。

ダルマちゃん 働いていても、無職でいても、どちらも理想とかけ離れている、と感じている人が多いんだ。

正社員では、

  • 仕事にやりがいを見出せない
  • 給料がよくない
  • 出世できない
  • 仕事がきつい

などが充実感を損ねている原因ではないかと考えられます。

無職の場合はシンプルに、お金がないことや将来への不安があるために、せっかくの自由な無職期間を楽しむことができなくなっているのでしょう。

3.将来への期待度

これからの生活が楽しみだと感じることは素晴らしいこと。

希望に胸を膨らませ、目標を持って毎日を生きるなんて、考えただけでもワクワクします。

正社員と無職の人たちの中に、これからの生活に期待をしている人たちはどの程度いるのでしょう。

▼正社員と無職者の比較(将来への期待)

 正社員無職
これからの生活が楽しみである51.2%30.5%

参考:ベネッセ教育総合研究所「若者の仕事生活実態調査報告書」

正社員の半数以上が将来に期待しているのと比較して、無職は3割程にとどまってしまっています。

せっかく無職で、これからいくらでも可能性があるというのに、何が期待感を損ねてしまっているのでしょう。

考えられる理由としては、

  • 就活が難航している
  • 貯金が底をついて経済面で参っている
  • やりたいことが見つからず焦っている

などです。

無職でいながら、これからが楽しみだ!と思える人はたったの3割。

他の7割の無職の人たちは、ストレスや不安でいっぱいになってしまっているのが現状です。

4.健康状態

健康は宝です。

健康を損ねてしまうと、現実問題仕事もできなくなり、収入にも影響します。

自分が幸福でいるためには、とにもかくにも健康であることが大前提と言えます。

▼正社員と無職者の比較(健康面)

 正社員無職
健康に自信がある52.2%24.5%

参考:ベネッセ教育総合研究所「若者の仕事生活実態調査報告書」

正社員のうち52.2%の人たちが健康に自信があると回答。

一方無職の人たちにおいては24.5%と半分以下の割合にとどまっています。

ユーくん 無職の人たちの中には健康状態に自信がない人が75.5%もいるってことだよね。これって大変なことだよ。

ダルマちゃん そうだよね。これはメンタル的な問題を抱えているケースも多いと考えるのが自然だろうね。

健康状態は何も「病気であるか否か」だけで判断できるものではありません。

精神的にも健康であるかどうかが大きく関わります。

無職で過ごすことによるストレスは大きく、不安や焦りから精神状態が健康とは言えない状態になってしまう人も多くいるということ。

無職は健康に良くない、ということがはっきり分かるデータですね。