勤務先がブラック企業だと確信した場合、多くの人は「辞めれば全て解決する」と思いがちです。
確かに、退職してしまえばその会社とは縁が切れるため、もうストレスに悩まされることはありません。
しかし、ブラック企業は辞めるのも大変!
今回は、ブラック企業を確実に辞める方法について解説していきます。
- なぜブラック企業は辞めにくいのか
- ブラック企業を辞める際に起こりがちなトラブルとは
- 確実に辞めるための方法
など、ブラック企業を辞めたいと考えている方にとって参考になる内容満載です!
ぜひこの記事を読んで、できる限りスムーズに、確実に辞められる方法を知っておきましょう。
目次
ブラック企業が辞めにくい3つの理由
ブラック企業を辞める際に起こりがちな3つのトラブルと対処法
ブラック企業が辞めにくい3つの理由

ブラック企業を辞めることを考えるとき、「本当に辞めることなんてできるのかな」と不安がよぎることは多いです。
辞めたいと伝えた後に、嫌がらせをされたり、退職自体を認めてもらえなかったりするケースを想定してしまうからです。
確かに、ブラック企業においては、退職がスムーズにいかずにトラブルを引き起こすことも多いため、心配になるのは当然です。
▼ブラック企業退職時のトラブル

上記のデータを見てみると、問題なく退職できた人は38.1%。
退職に際して何らかのトラブルがあった人の割合が6割を超えるということになります。
ユーくん 結構多くの人がブラック企業を辞めるときに大変な思いをしているんだね‥。
この章では、ブラック企業を辞めたくても辞めづらいと感じる主な3つの理由について解説していきます。
しつこく引き止められる
ブラック企業は万年人手不足の状態であるため、とにかく従業員に辞めて欲しくないと思っています。
退職の意向を伝えると、まず100%間違いなく引き止めようとしてくるのは、あなたが必要だからではなく、「誰でも構わないからとにかく会社に留まって欲しい」からです。
実際、同じ会社で働く同僚が、辞めると言ったけれど結局引き止められて辞めずに留まっている、などの状況を目にすることも多いでしょう。
辞めると言ってもしつこく引き止められるのが想定できているため、思い切って退職の意向を伝える決意ができずにいる人も少なくありません。
ユーくん 絶対にしつこく引き止められるって思ってたら、言い出すのも勇気がいるよね。相当な覚悟が必要だよ。
ダルマちゃん どの会社でももちろん退職理由は聞くよね。でも何を言おうがひたすら引き止めたり先延ばしにするのはブラック企業の特徴だよ。
退職すると決まった瞬間からパワハラが悪化
ブラック企業で働いていると、辞めたいと上司に伝えた社員があからさまな嫌がらせを受けているのを見ることがあります。
- 誰もが嫌がる業務を押し付ける
- 臨時ボーナスなどがあっても一切支払わない
- オフィスで無視をする
- 必要事項の伝達をしない
非常に子供染みた嫌がらせですが、これらのハラスメントを受ける側の精神的・肉体的なダメージは大きいです。
「もうこれ以上引き止めることはできないな」と判断したブラック企業が、退職を認めた後にやりがちな嫌がらせ。
嫌がらせをする意図は、周りへの見せしめでもあります。
ダルマちゃん 「辞めようなどと考えるなよ、もし辞めると言うならお前もこうなるぞ」という脅しなんだ。退職者を増やしたくないからね。
退職前に職場いじめやパワハラなどの被害に遭っている前例を見た人なら、辞めたいと言い出しづらくなるのも頷けます。
退職の意向を伝えても取り合ってもらえない
退職する日が決まれば、その日まで仮に嫌がらせを受けたとしても我慢はできるだろうと考える人も多いでしょう。
しかし、退職する日が決まるどころか、「辞めたい」という意向を伝えても全く取り合ってもらえないケースもあります。
「後にしてくれ」、「今月内は時間が取れないから来月以降にしてくれ」など、こちらが「お話ししたいことがあるのですが」と言っても上司が逃げ続けることも多いです。
結果、退職のタイミングが先延ばしにされてしまい、本来辞めたかったタイミングよりも大幅に後ろ倒しになってしまうのです。
ブラック企業を辞める際に起こりがちな3つのトラブルと対処法

ブラック企業退職時のトラブルとしては、先ほど解説した「辞めづらさ」と別に、退職が決まってから起こる数々の問題があります。
退職が決まれば通常なら
- 退職日が決定
- 有給休暇を消化
- 退職日を迎える
- 退職後に離職票が発行される
という流れを経ていきます。
しかし、この過程において、有給休暇を取らせてもらえない、離職票が発行されないなどのトラブルが多いのがブラック企業。
この章では、退職が決まってから起こりがちな3つのトラブルと対処法について解説します。
有給休暇を消化させてもらえない
ブラック企業では有給休暇はほぼ名ばかりで、使わないまま溜まっていく一方。
従業員に有給を使うよう推奨するような企業なら、まずブラック企業ではないからです。
ですが、有給休暇は労働者の権利であり、退職するとなっても保有している有給休暇の日数は全て消化する権利があるのです。
退職の際に有給休暇を消化することが認められない場合、簡単にあきらめてしまってはいけません。
ダルマちゃん 会社が有給休暇の消化を拒む権利はないんだ。これは立派な法律違反だからきちんと相談すべきなんだよ。
退職時の有給休暇が認められない場合には、以下の機関に相談しましょう。
- 会社の労務
- 労働組合
- 労働基準監督署
有給休暇は労働基準法上定められているため、労働基準監督署に相談することが可能です。
労働基準法違反が認められれば、会社への指導や是正勧告をしてもらえることも多いため、問題が解決される可能性は大いにあります。
ユーくん 最後の最後まで労働基準監督署に相談しなきゃスムーズにいかないって辛いよね。
ダルマちゃん そうだね。だからまずは社内の労務担当に直接話してみることから始めよう!そこで解決できたら一番楽だからね。
離職票を発行してもらえない
期間を空けずすぐに転職先が見つかれば別ですが、無収入になることに不安を抱える人は多いはず。
会社を辞めて転職活動をする際には、失業給付金(失業保険)を受給しようと考える人が大多数です。
しかし、この失業給付金の手続きには、退職した会社が発行する「離職票」が必ず必要となります。
ブラック企業の退職時には、離職票がなかなか発行されないというトラブルがとても多いのです。
ユーくん すごく困るよね、せっかく辞めることができたのに、書類を待ってヤキモキするなんて‥。
離職票は、会社側が退職日の翌日から10日以内に発行しなければいけません。
離職票が発行されない場合には、以下の方法で対処することができます。
- 会社に問い合わせる
- ハローワークに相談する
会社に催促してすぐに発行される場合も少なくありません。
しかし、会社に問い合わせても「近日中に発行します」など曖昧な回答で、なかなか発行されない場合には、ハローワークに相談すると良いです。
ハローワークは企業に離職票発行を求めることができます。
あなたが直接会社に連絡を取りたくない場合は、初めからハローワークに相談に行く方法もあるので覚えておくと
損害賠償を請求すると脅される
「損害賠償を請求するぞ」と言われると、こちらが間違ったことをしていないと分かっていても不安になってしまいます。
ブラック企業はごく稀に退職する従業員に対して「損害賠償」を請求するなどと言うことがあります。
しかし、その全ては単なる脅しであるため、あまり気にする必要はありません。
と言うのも、会社が損害賠償を求めることができる可能性がある事例としては、
- 突然会社に来なくなる→そのまま退職
- 有期雇用(派遣や契約)で期間満了を待たずに一方的に退職
- 退職時に他の従業員を引き抜く
以上のような例に該当する場合には、会社が損害賠償を請求できる可能性があります。
あくまで可能性であって、上記の例でも損害賠償を請求されると決まったわけではありません。
ダルマちゃん 退職する従業員を精神的に追い詰めたいという悪意しかないよね。損害賠償を求められても基本あまり気にしなくて大丈夫だよ!