志望動機の注意点

志望動機を書く上で、いくつか気をつけたいポイントがあります。場合によっては悪い印象を与えてしまう可能性もあるため、以下の内容は必ず把握しておきましょう。
提出方法に合わせて文章量を変える
志望動機を書く書類には、履歴書・職務経歴書の他にもエントリーシートなど、さまざまなフォーマットがあります。エントリーシートのような自由に書けるフォーマットなら、志望動機の内容も詳細に書けるでしょう。
一方で、履歴書や職務経歴書の場合、文章を書けるスペースは数行程度に限られます。そのため、志望動機の内容も簡潔にしなければなりません。
提出方法に合わせて文章量を調整しながら、伝えたいことがしっかり伝わるように内容を工夫しましょう。
待遇の良さを理由に挙げるのはNG
給料や休日の多さなど、福利厚生面での『待遇の良さ』を志望動機として挙げるのはNGです。
転職を考える上で、待遇の良し悪しは大きな判断材料となるでしょう。しかし、採用担当者に「給与面や福利厚生にしか、魅力を感じていないのでは」「もっといい条件の会社が見つかったら、すぐに転職するのではないか」といった印象を抱かれてしまいます。
志望動機には、業務内容や社風、会社の将来性など、業務面でどのような魅力を感じたかを書きましょう。
「学ばせてください」はマイナス評価
応募先の会社で成長したいことをアピールするために、「学ばせてください」という文言を書く人もいますが、志望動機としては適していません。
なぜなら、仕事の場では『学ぶこと』よりも『仕事でできること』が優先されるからです。また、学ぶことを志望動機としてしまうと、受け身な人だという印象を抱かれてしまいます。
積極的な姿勢をアピールしたいのであれば、「これまでの経験にとらわれず、良いと思ったことはどんどん吸収していきたい」といった言葉に言い換えましょう。
志望動機の例文

ここからは、志望動機の例文を希望転職先別に紹介します。あくまでも例文なので、そのまま引用せず、自分の言葉に書き換えて使いましょう。
同業界同業種に転職する場合
同業界同業種への転職を検討する場合、以下のポイントを意識して志望動機を書きましょう。
- 同業種に転職する理由について書く
- なぜ転職を考えるようになったのかを説明する
- 入社後に実現したいことを考える
- 前職での出来事を否定しない
【例文】
「求人内容や貴社ウェブサイトを拝見し、〇〇という企業理念に共感しています。また、貴社の〇〇という事業内容に魅力を感じ、現職(前職)で培った〇〇や〇〇のスキルを生かしたいと思い、今回応募いたしました。前職では〇〇や〇〇の経験があり、入社後は貴社の新規事業である〇〇にも貢献できると考えています」
未経験職種に転職する場合
未経験の職種への転職を考えるのであれば、以下のポイントを押さえて志望動機を書きましょう。
- なぜ未経験の分野に挑戦したいと思ったのか
- 前職の経験がどのように生かせるのか
【例文】
「現職(前職)では、2年間〇〇として従事してきました。その中で、業務の質を向上させるべく、〇〇の勉強を続ける中で〇〇の分野にも強い関心を持ちました。現在、私は〇〇の資格を取得するべく勉強を続けています。これまでの業務経験で培った〇〇や〇〇の経験を、貴社の〇〇という事業の中で生かしながら、戦力になれるよう努めてまいります」
第二新卒で転職する場合
第二新卒での転職を考えるのであれば、採用担当者にポテンシャルや熱意をわかってもらう必要があります。そのために、以下のポイントを押さえておきましょう。
- なぜ短期間で転職することになったのか
- 前職で何を学び、何を得たのか
- 今後はどのような人材になりたいか
採用担当者が特に気になるのは『退職理由』ですが、長々と書いてしまうと言い訳に捉えられてしまいます。そのため、以下の例文のように簡潔な文章を心がけましょう。
【例文】
「私は新卒入社した会社を退職後、自分を見つめ直す機会を設け、自分自身の適性や今後のキャリアについて考えました。そして以前から興味深い〇〇分野の資格について勉強し、〇〇という資格を取得しました。求人を拝見したところ、貴社では〇〇という事業に取り組んでいることを知り、取得した資格を生かして働きたいと思い、応募しました」