野菜の購入頻度ランキング、日本の王者はあの野菜？

日本列島は縦に長いので、地域によって多く収穫される野菜は異なる。そのため、地域によって好まれる野菜も異なると考えられるが、実際はどうだろうか。総務省の家計調査における、エリア別の「野菜の購入頻度」のデータを見てみよう。

「生鮮野菜」の購入頻度ランキング

今回参照するのは、2021年調査分の家計調査だ。北海道から沖縄まで全国を10エリアに分け、2人以上世帯における生鮮野菜の購入頻度のデータがまとめられている。購入頻度のエリア別ランキングは、以下のとおりだ。

＜「生鮮野菜」の購入頻度ランキング＞

出典：2021年「家計調査」

全国的に「トマト」が強く、「東北」と「沖縄」を除く8エリアで1位に輝いた。ちなみに「東北」の1位は「もやし」、「沖縄」の1位は「玉葱」。「もやし」も人気で、7エリアで2位にランクインしている。

「ねぎ」の順位が最も高かったのは「近畿」で、2位。ねぎの産地として有名なのは千葉県や埼玉県なので、この結果は意外かもしれないが、奈良県や京都府はねぎの消費量が全国的に見てもかなり多いので納得できる。

3〜5位は「キャベツ」や「きゅうり」が目立つ。また、6〜8位に「玉葱」「レタス」「にんじん」などがランクインしているエリアが多い。ブロッコリーがランクインしているのは「関東」だけで、10位だった。

野菜のランキングを見て、「果物はどうだろう？」と思った人は多いだろう。家計調査では果物の購入頻度に関するデータも公表されているので、そちらもランキングにしてみよう。

＜「果物」の購入頻度ランキング＞

出典：2021年「家計調査」

全エリアで「バナナ」が1位となった。2位には、「沖縄」以外9エリアで「りんご」がランクインしている。このデータから、果物の好みは地域によってあまり変わらないことがわかる。

「東海」の3位に「キウイ」が入っているのが特徴的だが、おしなべて各エリアのランキングは似通っているといえる。

家計調査では野菜や果物の他、「肉」や「魚介」、さらには「調味料」に関する購入頻度まで調べている。関心がある人は以下のページからExcelデータをダウンロードし、資料を確認してほしい。

文・岡本一道（政治経済系ジャーナリスト）
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。